この度、金融劇画の金字塔「ミナミの帝王」第98巻が発売となる。
今回収録されているのは大反響・圧倒的支持を得ている「ハケンの真実編」である。企業の闇を、鋭く抉る。派遣社員を重宝する大手家電メーカー「マジソン」。その工場で働くハケン社員・緒方は、娘のピアノレッスン費用を捻出するため、銀次郎から二万五千円の借金をする。そして銀次郎から知らされる驚愕の事実。
『企業は、3年を超えてハケン社員を雇いたい場合、直接雇用しなければならない』という派遣法の存在を知った緒方は、マジソンに闘いを挑むが、惨敗する。このままでは貸した銭を取りはぐれると判断した銀次郎。新聞記者や国会議員を巻き込み、緒方を正社員にするべく、立ち上がる。
それに対し、マジソン社長・大田原勝夫が反撃に出る。大田原は日本総経団連会長も務める経済界の大物である。奇策を用いて、銀次郎の前に立ち塞がる大田原。それに対し、銀次郎は!?
ハケン社員の過酷なる現実。不況の現代だからこそ、読んで頂きたい。
(ボスラテ)