この巻は、東京で数多の麻雀生命が絶たれたその頃、沖本瞬は大阪で如何なる戦いを繰り広げていたのか、という話になっている。
「牌のマジシャン」鳴海との出会いは前巻までに詳しいが、その鳴海は瞬をどう評価しているのか。また瞬はどんな心構えで戦いに臨んでいるのか。鳴海は一見、穏やかそうに見えるが、その深奥にはうずまく感情が込められており・・・。
49巻にして、主人公が挑む新たなる舞台。「人を成長させるのは新しい経験しかない」と語ったのは、奇しくも瞬の師であった黒沢である。弟子たる瞬は師とどこか似たオーラを放つ鳴海に、どんな麻雀を見せるのか。常に新鮮な感動を与えてくれる作品。絶対に手元に置いておきたい一冊である。
(聖牌士西家~セイントセイヤ~)