大人気球団「阪海ジャガーズ」、そして大阪を代表する百貨店「阪海百貨店」を擁する阪海電鉄グループ。その阪海電鉄が、ハゲタカ・神谷ファンドに狙われた。続々と阪海電鉄の株を取得していく神谷。このままではグループは乗っとられてしまう…!うろたえる阪海電鉄の面々に、銀次郎が提案した強烈な起死回生の秘策とは――!?実際の事件を想起させるこの「百貨店・大阪の乱」編だが、現実と大きく異なるのは、萬田銀次郎が絡んでいるということ。銀次郎が大阪の百貨店地図を動かしていく豪快な過程に、驚き、慄き、スカッとする。カタルシス満載の展開は相変わらず絶好調だ。
そして、役所の裏金の実態を描き出し連載時大反響だった「ウラガネ天国編」も今巻よりスタート。市民の怒りのツボを直撃する杜撰な裏金作りの手口…。この1冊があれば、凍える冬も熱く燃えて過ごせること間違い無しだ。
(モナキチヲ)