ミナミの帝王
 超法律学
磯貝 英男 監修
天王寺 大    
郷 力也  編著



○● 必ず覚えたい! 金銭貸借の基本ルール ●○


わたしの紹介があれば、どなたでもお金を貸してくれます ウラのいろいろな商売紹介


▼借金が増えるだけ

 
『ついてない奴』(コミックス第4巻)に出てくる横井は、萬田銀次郎に言われ借金返済のためにクレジットカードで家電製品などを買い回り、それを銀次郎が買い取り屋に売り払って借金を返済させました。では、「買い取り屋」というのはどういう存在なのでしょうか。

 スポーツ紙や公衆電話のボックス、駅のトイレ、アパートなどの郵便受けなどに配布されたチラシなどで「借入金件数の多い方でも即融資」とか「サラ金・クレジット苦即解決」などと宣伝している業者が多くあり、それらはほとんど買い取り屋といっていいのです。多額の債務を抱えて返済が困難になっている多重債務者をいかにも救ってくれるような文句を並べ立てていても、すべてまっ赤なウソです。
 客を店に寄せておいて、債務者のクレジットカードで債務者に家電製品などの買い物をさせ、これを買いたたくのです。その際にいくらかの金が支払われますから、一時的に救われたように思うのですが、ますます借金が増えるだけです。


▼紹介しないできちんと紹介料を取る

 買い取り屋は、購入した商品価格の3〜4割で買い取ります。萬田銀次郎が手配した買い取り屋も4割で買って、銀次郎が1割抜いて、債務者の横井に残金が渡るようにみえて、残り全部が銀次郎のフトコロに入ってしまったわけです。
 通常、債務者はその3〜4割の現金を手に入れ、債務返済の一時しのぎができるのですが、いずれクレジット会社から請求をきちんとされてしまうわけです。
 このような買い取り屋が詐欺罪で起訴されることもあり、そうなると債務者も共犯となる恐れがあります。さらに、買い取り屋を利用すると、破産申し立ての際に免責不許可となることもありますから、買い取り屋は利用しないことです。

 紹介屋というのは、大手業者に断わられた債務者に融資をしてくれる業者を紹介して、融資額の2〜3割の紹介料を要求します。クレジット会社の鷲塚が手配した紹介屋も、3割の紹介料を横井に請求するのです。
 ところが紹介屋は、債務者に対していかにも自分が紹介したから貸金業者から融資が受けられたかのように言うのですが、実のところなんの働きかけもしないケースがほとんどなのです。貸金業に詳しく、チェックがしっかりしていない業者を事前にキャッチしていて、そのような業者に紹介するのです。ゆめゆめ信用することのないように……。