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ミナミの帝王
超法律学
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磯貝 英男 監修
天王寺 大
郷 力也 編著
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○● 必ず覚えたい! 金銭貸借の基本ルール ●○
ワイは善意で買うたったんや!! ローンと善意取得の関係
▼善意取得は保護される
友人の持っていたパソコンセットを「引っ越し先に持って行けないから買わないか」と言われて現金で買ったとします。「新しいものだから持っていけばいいのに」と思ったものの、パソコンが欲しかったし、安かったのでそのまま使っていたところ、ローン会社から「友人のローン支払いが滞ったので品物を引き上げる」という連絡があったとします。
この場合、パソコンセットが盗品や遺失物ではなく、買主が善意で、しかも過失がなければ買主のものとなりますから、引き上げることができないのです。
これは「平穏かつ公然に動産の占有を始めたる者が善意にしてかつ過失なきときは即時にその動産の上に行使する権利を取得す」という民法の規定があるからで、善意取得あるいは即時取得といわれ、善意の取得者を保護する制度といえるわけです。
『罠には罠を』(コミックス第8巻)で田所正二が、この「善意取得」を主張するのです。「ローン中」である事情を知らないということが「善意」になるわけです。
▼盗品・遺失物では善意取得が制限される
善意取得(即時取得)は、時計・宝石・家具などの動産を、所有者と思った人から買ったときにその動産について完全な権利を取得するということです。所有権があると誤信した人に所有権などを認めようというものです。
これは、善意の取得者を保護することによって、流通することが多い動産についての取り引きの安全を図ろうとするものですが、クレジットで買った商品の購入屋(バッタ屋)や手形のパクリ屋などの問題も生じてくるわけです。
なお、盗品・遺失物については善意取得の効果が制限されます。
盗難の被害者や遺失主は、盗難や遺失があったときから2年間は占有者、つまり盗品などを持っている人に対して、その品物を返してくれと請求できるという規定が民法にあります。
そこで、本当に盗品や遺失物だということであれば、被害者や遺失主などに返さなければならないことになります。
盗品などの返還は、原則として無償となるのですが、盗品などと同じような種類の商品を販売しているれっきとした商店から盗品などとは知らずに買ってきた場合には、被害者などはその代金を支払わなければ動産を返してもらえないのです。