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ミナミの帝王
超法律学
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磯貝 英男 監修
天王寺 大
郷 力也 編著
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○● 知らないと泣く! 日常に生かせる法律知識 ●○
捨て印なんていう印鑑あれへん。なんでも契約の印や
証書改ざんと捨て印の効力
▼文字の誤りがなければ捨て印は押さない
証書などで、訂正の場合などを考えて欄外に押しておく印を捨て印といいます。欄外に押された捨て印が追加の条項の承認印として使われたら、どういうことになるのでしょうか。この場合、欄外でもなんらかの条項をプラスする契約印ということになる恐れがあります。ですから、契約書などは十分に内容を読んで、訂正する語句がなければ欄外に印など押さないことです。
『壊れた友情』(第6巻)で、萬田銀次郎が仲井義彦に、「公正証書を作成する際に、文字の誤りがあったりして、一字でも訂正するときには訂正印が必要である」と言っていますが、公正証書作成の手順を知っていれば、はじめから捨て印など押すことはないでしょう。
通常の金銭消費貸借契約では、契約書を公正証書にしなくてもいいのですが、支払いがコゲついたときに、裁判の判決を待たずに強制執行できるように、強制執行してもいいと約束させて、これを公正証書にすることが行なわれています。
▼白紙に印鑑を押せるか
契約書などの証書に、文字の誤りもないのに簡単に印鑑を押したりはしないことです。訂正が必要なときに、その訂正箇所を自分で確認してから文字などを直し、その旨を欄外に記入して印鑑を押すというくらいの慎重さがほしいところです。
なんら考えもなしに欄外に印鑑を押すというのは、白紙に印を押すのと同じで、あとで何を書かれても文句を言うことはできないのです。当然、銀次郎は条項を書き入れます
なお、印鑑を押すということは、ある一定の契約を成立させてしまうことになりますから、印鑑を押す場面になったら、十分に落ち着いて対処しなければなりません。
一般に誤解されている言葉に「仮契約」とか「覚書」などがあります。「仮契約」では「仮」というのがくせもので、「これは本契約ではなくて、仮契約ですから、いつでも白紙に戻せますから問題はありません」などと言われれば、そのように信じてしまいますが、契約書の標題に「仮」という字がついていても、ほとんどが白紙に戻せません。どのような場合に白紙に戻せるのかを明示していなければ、仮契約書に印鑑を押さないことです。
同様に、「覚書」や「念書」でも、契約の実質を備えていれば、契約書としての効力が認められますから、おいそれと印鑑を押さないことです。チラシ広告の裏であろうと、名刺の裏であろうと、契約書の効力を持ちかねません。安易に印鑑を押さないでください。