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● バスストップ  ●

第11話『激突!予想外の結末』<9月11日(月) ヨル9:00〜9:54 フジ系>
脚本:いずみ吉紘 演出:武内英樹

<出演>小谷夏生【なつお】(31)飯島直子/宮前武蔵(33)内村光良/阿部究吾(27)国分太一/宮前祭(19)内山理名/小谷文也(23)吉沢悠/史村千賢【ちさと】(30)網浜直子/三上和馬(26)川端竜太/成瀬浩(24)安藤亮司/三上信介(60)不破万作/三上和枝(55)鷲尾真知子/神部豊(38)長江英和/小林小百合(18)矢作美樹/岸原隆司・佐々木勝彦/平岡由紀夫(50)小倉久寛/笹島小次郎(38)柳葉敏郎 ほか


 バス営業所の廃止は絶対に取り下げてみせると宣言する宮前武蔵(内村光良)は、あの人に勝てると思うの? と声をあげる小谷夏生【なつお】(飯島直子)と激しい押し問答の弾みで「勝ったら俺と結婚してくれますか!?」と思わず本音を漏らしてしまい… 暫し沈黙の末に、終わってしまった事なので忘れて欲しいと前言撤回。つまり夏生にとっての幸せとは何かを、もう一度考えて欲しいと話題を逸らすが、そちらこそ営業所が廃止になればバス運転手は廃業か? との問いに、辞める訳がない! バスが好きでこの仕事が大好きなので、無理でも戦い抜いてみせるのだと心意気に打たれた夏生は、笹島小次郎(柳葉敏郎)に東西バスのキャンペーンをやらせて欲しいと、思い切って申し出た。
 ずっと考えていたが、やはりこのままでは辞めるに辞められない。会社に与えた2億の損害を取り戻したい、自分の気持ちにけじめをつけたい! と頭を下げると、『これが最後』との条件付きでお許しを戴いて、結婚式までには絶対に終わらせると大喜びで約束する一方、武蔵は夏生を病院に連れて行く為に高速道路を走っていた事が本社にバレて、一週間の謹慎処分を言い渡された。
 会社の一大事に休んでいられない! と平岡由紀夫(小倉久寛)に訴えて、バスの運転はしないが、署名運動だけは続けさせて欲しいと懇願。運転手生命を賭けて笹島コーポレーションと戦い抜きたい、この土俵だけは絶対に降りる訳に行かないのだ!! と頭を下げた。
 東西バスキャンペーンは低予算でのスタートを余儀なくされたが、外注分を社内処理でカバーして効率を上げようと説明する夏生は、その分自分たちの能力が試されるのだとプロジェクト会議を締め括ったところに阿部究吾(国分太一)が駆け付けた。最後に活躍してくれるのか!?
 最後の仕事を手伝うべく部長の許可は取り付けたとの弁に、素直に喜ぶ夏生はキャンペーン用のポスターの原案を持って東西バス豊洲営業所を訪れた。
 運転手たちにポスターのモデルになって欲しいとの申し出を受けて、そんなに予算がないのか… と鋭く突っ込む平岡に、バスは乗客のコミュニュケーションが頻繁だと説明。現場で働く人々の姿で親しみを訴えるのだとのコンセプトを聞いた三上和馬(川端竜太)らは、さすが夏生はだんだん解ってきたと持ち上げると、成瀬浩(安藤亮司)の失言で武蔵の謹慎処分がバレてしまう。
 まさか自分のせいで… と青ざめるものの、これ以上何かをやらかすと謹慎では済まなくなる、夏生の事となれば見境がつかなくなると言う一同を代表して、もう武蔵には関わらないでやってくださいと平岡所長が結び…。重苦しい空気を察知した北原遥(星野真里)は、そんな武蔵が居ない間、夏生がポスターを作ってくれるのは大歓迎だと軌道修正すれば、一同も精一杯キャンペーンに協力する事を約束したその夜。マンションにやって来た史村千賢【ちさと】(網浜直子)から武蔵の事で責任を感じているのか? と問われた夏生は、関わらないでくれと言われてしまったと報告。ならば尚更キャンペーンは成功させなければと進言する千賢は、最後に選んだ仕事がバス営業所廃止をくい止める仕事=ここに来て初めて武蔵と夏生が同じ方向をむき始めたのだと説明して、ポスターには極上のコピーを考えるようにと言い添えた。
 血相を変えて宮前祭(内山理名)を訪れた小谷文也(吉沢悠)は、姉から武蔵謹慎の報を受けて、自分のせいだ… と詫びを入れる。が、兄はそんな事でへこたれたりしないと言う祭は文也のバイクで東京駅に急行。たったひとりで営業所廃止署名を訴える武蔵の姿を示して、夏生は諦めたが仕事は諦めないのだと、誇らしそうに結んだ。

 そして後日。ひとりで集めたアンケートの束を風呂敷に包む武蔵が、三上信介(不破万作)、和枝(鷲尾真知子)、祭に盛大に見送られて敵陣に乗り込むべく家を出る一方、豊洲営業所ではポスター撮影の為に和馬たちがバス前に集合していた。
 廃止になろうかとの一大事にワイワイと楽しそうな一同に『呑気だ』と究吾は呆れるが、内心は不安でいっぱいでも彼らは仲間だから辛い時でも笑っていられるのでは? と返す夏生は、我々のように職場の人間をライバル視していないのだと指摘。何故最後にこの仕事をやろうとしたのか? と問う究吾に、一番辛い時に私を拾ってくれたのがバスだったからと返す一方、笹島コーポレーション重役室の前室に乗り込んだ武蔵は、署名を直接渡したいのだと秘書の岸原隆司(佐々木勝彦)に訴えた。
 ここまで通しただけでも誠意だと思って欲しいとの弁に、会って話さなければ意味がないと声を上げると、出掛ける旨を伝えるべくドアを開けた小次郎に『これを見ればバスの価値が解るだろう』と強引にアンケート用紙を突き付けた。
 だが、それ以上に欠点もあると言う小次郎は、コンピュータで走る電車と違って道路状況や天候によって運行が左右されると指摘。都会の交通機関として需要が低いと結ぶが、バスはお客の生活路線として無くてはならないものだと訴える武蔵は、あなたとてバスに乗った事はあるだろう!? と迫った。が、笹島コーポレーションの次期社長をナメてはいけない! 幼少のみぎりよりバスに乗った事がないと知った武蔵は、乗った事もないのに欠点があるとは良く言えたもの。あなた現実主義なのでしょ? そんな人が実体も確かめずに決めつけるとは… と大袈裟に訴えた後に『勝負してください』と申し出るではないか!!なんだ、勝負って!?
 一度バスに乗ってみれば必ず良さが解る、コンピュータには出来ない事や、売り上げなどでは測れないバスの価値を感じて貰える筈だと訴えて、自分たち運転手はただバスを走らせるだけではなくプライドを持って業務を遂行しているので、乗ってみて欲しい。それでも必要ないと言うならば諦めるので、判断はそれからでも遅くはないだろうと頭を下げるが、小次郎はそのまま部屋を出て行った。
 その夜遅く。部屋にポスター案を持ち帰っている夏生に、最後の仕事か… と声をかける文也は、武蔵に会いに行って来たと報告。どうだった? と心配そうな姉に、元気に署名活動を行っていたと告げると、実は小次郎のプロポーズを受けた日に武蔵もプロポーズをするつもりだった事を暴露! ずっと黙っているつもりだったが、我慢しきれなかった。今更遅いが… と聞いた夏生は我が耳を疑った…。ホント、何で今更って感じだよな。
 そして後日。謹慎が解けずに乗客に署名を訴え続ける武蔵の前に黒塗りハイヤーが止まれば、陽炎の向こうから勿体つけた小次郎が登場! ツカツカと歩み寄って30分だけ時間を作ったので、今からバスに乗せてくれと申し出た!!
 無線を受けて『専務と勝負!?』と驚く平岡所長に、謹慎中は承知の上だが一度だけバスに乗ってくれるのだ、運転は自分でなければダメだ、バスの良さを解って貰うチャンスで俺にとっても勝負なのだ! と訴える武蔵は、許可出来る訳がないとの弁を無視して無線をOFF。ヤバイと制止する和馬に、運転手生命を賭けて運転するのだと頼み込む武蔵は、小次郎を運転席真後ろの席に迎え入れてバスを走らせた。滅茶苦茶じゃん、武蔵。
 ポスター用の写真をチェックしながら、武蔵もプロポーズしようと思っていたと事を告げた文也の言葉を回想する夏生は、ポスターのキャッチコピーは夏生作なのか? と尋ねる究吾に、曖昧に返答。少々クサイが心に響くコピーだとの弁に頬を強張らせる一方、実家に駆け込んだ和馬は武蔵が勝負に出た事を両親&祭に報告。三上夫妻は店を閉める事を決めて一同は営業所へ向かった。

 停留所が近づくたびに、危険なので停車後に席を立つように、ご乗車ありがとうございました、足元お気をつけください! と声をかける武蔵は、トイレが我慢出来ないと訴える子供の為に臨時停車したり、迷惑路駐車の間を巧みにすり抜けたりと独自のサービスを披露する一方、何も知らない夏生が出来上がった写真を持って営業所を訪れた。
 と、そこに『武蔵が勝負している!?』と祭たちが駆け込んで来て夏生が『!?!』とリアクションするが、武蔵のバスには『コンピュータの故障で』止まった電車を降りた客が押し寄せていた。地下鉄が止まって『コンピュータの故障で』なんて言わねぇよ、普通。
 地下鉄不通の無線連絡を入れて臨時便の増発を要請する武蔵は、割り込んで来た夏生から『勝負とは何ぞや?』と問われて、小次郎にバスの価値を知って貰えるチャンスなのだと返答。上手く行けば営業所が守れるかも知れないと訴えて、謹慎中との忠告を無視。こんなチャンスは二度とない、この勝負だけは降りる訳には行かないのだと宣言すると、勝負などとバカげた事はやめて! との制止を振り切って、戦い抜くと言った筈だと結ぶ武蔵は無線の私用は禁じられていると告げてスイッチをオフ。今何処を走っているのかと所員に尋ねる夏生はタクシーでバスを追う事を決めた。
 地下鉄の客も時間通りに無事下車して行き、次は終点。勝負もゴールに近づいたと思いきや… 運転席の武蔵の視界に、川で溺れている子供の姿が飛び込んできた!! 迷わず急ブレーキを踏めば、後続車は大迷惑。クラクションが鳴るわ罵声が飛ぶわもお構いなして橋の欄干に立つ武蔵は、ジャッキー・チェン宜しく川にダイブ! Mr.childrenのテーマ曲『NOT FOND』に合わせて、子供を助けるべくワシワシと泳ぎ始めたところに夏生のタクシーが到着! 渋滞と騒ぎに驚いて車を降りた。
 見事子供を救出した武蔵は、救急車を呼んだとの小次郎を無視! バスの乗客に降りるよう訴えるとこのまま子供を病院に運ぶと言い出すではないか!!やり過ぎだ!!
 運転手がするべき事ではないと解っているが、行かせて欲しいと言い残して走り去るバスを見送った小次郎は、都会の高越機関ルールを全く無視だとコメント。プロとしては失格だと結ぶが、人間は失格じゃないと呟く夏生が走り去るバスに熱い視線を送り続ける一方、川には武蔵の制帽がプカプカと浮いていた。  鳴り止まぬ苦情電話に三上夫妻や祭もが対応する豊洲営業所に戻って来たビショ濡れの武蔵は、平岡所長の指示で苦情電話に頭を下げる一方、社に戻った夏生は川から拾い上げた制帽を丁寧に拭いていると、ポスターの色校正があがって来た。
 東西バス本社から乗り込んで来たお偉いさんは、本社にも苦情電話が殺到している事、病院側からも苦情があった事を挙げ連ねて、勝手な搬送中に車内で子供に何かあったらどう責任を取るつもりか!? と迫った。
 謹慎中の人間に運行させて、その挙げ句乗客は道端に放置、渋滞は引き起こすわで、一体どんな管理をしているのだ!? と怒鳴られ放題の平岡所長は、ただただ頭を下げるばかり! 今回の事は東西バス全体の問題で一個人、一営業所の問題では済まない!! との剣幕に一同は言葉を失った。
  何故救急車に任せなかったと迫る和馬は、助けてからは俺たちの仕事ではないと指摘。これで営業所の廃止は決定になったと神部豊(長江英和)はため息を漏らし、だいたいジュニアに勝負を挑む事自体が間違いだと続ける和馬は、こんな事なら運転を替わるべきではなかった、運転手生命を賭けると言ったのは誰だ!? と声を上げて、溺れた子供をほおっておけなかったとの弁に、ここは熊本のど田舎ではない! ひとりで勝手な事をして仲間にまで迷惑をかけるな!! と言い捨てた。
 そして、東京の道の真ん中でバスを止めたらどうなるかくらい解っているだろう? と続く平岡所長も、良い事が常に正しいとは限らない! と苦言を呈したところに、そんな言い方はないのでは? と色校正のあがったポスターを持った夏生が口を挟んだ!!費に油を注ぎに来たのか、この女は!
 

 ほおっておけなかった気持ちは解ると武蔵を庇う夏生に、感情だけで突っ走って良いのか? それで済む問題か? と迫る和馬は、あんたが関わっているからジュニアに勝負を挑んでこんな無茶をやらかすのだと責め立てて、口出しはしないでくれと結べば一同は押し黙ってしまうが、「その通りです」と武蔵が沈黙を破った。
 これは仲間たちの問題なので、口を挟まない欲しい、プロとして負けた俺に情けなどかけないで下さいと続けて、だいたい親会社の専務に直談判しようなどと考えた事自体どうかしてたと言う武蔵は無茶でしょ? 無謀でしょ? バカでしょ? と迫り、それに比べて小次郎さんは立派な人だ。俺みたいないち運転手の申し出を受けるなどと正々堂々とした人物に対抗しようとした自分が間違ってたとの弁に、私は間違ってると思わないと夏生が口を挟んだ。
 だが、「間違ってるんだよ!」と一転声を荒げる武蔵は、和馬の言う通り私情が入っていた事、夏生の事は諦めたと言いながら、全然諦め切れていなかった事、まだ『あなたの人生を乗せて走りたい』との夢を捨て切れていなかった事を激白。
 対抗心など持って何になるのか? 巌流島の戦いは武蔵が勝ったが、あれは『宮本』武蔵であって、俺は『宮前』武蔵。七夕の夜に『織り姫様』に出会ったと思った事も、単なるおとぎ話で、『シンデレラ』もしかり。何もかもみんな自分が勝手に思い込んでいたに過ぎず、どうあがいても俺とあんたの距離は縮まんなかったんだよ! と訴えて、夏生がハイヒール履くと自分より身長が7p高くなると指摘。だから今までずっと見上げて来た事、ハイヒール履いて頑張ってる夏生が好きだと言いながらも、実は自分の前でだけは脱いで欲しいと思っていた事を告白。それはつまり夏生さんを見上げなくて済むからで… と続けて、最初は7センチくらい何の事はないと思っていたがやはりその7センチは自分にとって手に届かない遠い遠い距離だったと正直に告げる武蔵は、だから… もう俺の事ほっといて下さい… もう二度と俺の前に現れないで下さい… と懇願。今までありがとう御座いました… 行って下さい… と別れの言葉を結んだ。そう促された夏生は涙で営業所を出て行き… 仲間も帰ってひとりになった武蔵は辞表を書き始めた。
 夜の街をトボトボと歩く夏生がふとハイヒールの足を止める一方、辞表を書き終えた武蔵は色校済みのポスター入りの紙袋に着目、川に飛び込んだ際に置き忘れた制帽と『ポスターが出来上がったので武蔵にも見せてあげて欲しい』旨のメッセージカードが添えられていた。
 バスの前で微笑む仲間たちのポスターをゆっくりと広げる武蔵は『あなたの人生を乗せて走っています』とのコピーを見て辛そうに目を逸らす一方、街で歩みを止めた夏生は涙を流しながら『あなたの人生を乗せて走りたい!!』と訴えた武蔵を回想。肩を落として歩き出す一方、武蔵はもう一度ポスターを広げていた…。
 そして後日。ウェディングドレスを試着した夏生は、満足そうな小次郎に満ち足りた笑顔を返した。が、その笑顔はすぐに切れない想いに変わってゆき… 『バスストップ』第11話、end。

▲最終回前でふたりが正式決別した第11話。先週の群馬の病院行きに続いてまたも病院にバスを乗り付ける宮前武蔵33歳、さすがにバスの運転が大好きと明言するだけあって、ここ一番の緊急時はバスで行かなければ気が済まないらしい。全くもって困った奴だが、辞表を書いたので良しとするか。いやいや物語も大詰めになると、究吾や千賢のストーリーテーリングも入る暇がないようで結構な事だ。俺は女心が解らない事にかけてはかなりの自信があるが、溺れた子供をバスで運ぶ事が『人間として間違っていない』とはこれ如何に? バス急停車の渋滞で救急車が待てないならタクシー使えば良いじゃねぇか… ってそれではドラマにならないのか、トホホ。  さて次週最終回は、辞表を提出した武蔵は、「熊本に帰る?」と驚く祭に、もう決めたんだと返答。新婚旅行はしばらくお預けだと言う小次郎に、解ったわと笑顔で返す夏生は幸せそのものって感じだ。「これで良いのよ」と自分に言い聞かせる夏生、「幸せは無理して掴むものじゃないって事だ」と納得する武蔵は結ばれずに終わるのか? 今まで無理があり過ぎたと感じるだけに、それはそれで結構な事だと思うので、無理な逆転など期待せずに待つぞ!   


● バスストップ  ●

第10話<9月4日(月) ヨル9:00〜9:54 フジ系>
脚本:いずみ吉紘 演出:西浦正記

<出演>小谷夏生【なつお】(31)飯島直子/宮前武蔵(33)内村光良/阿部究吾(27)国分太一/宮前祭(19)内山理名/小谷文也(23)吉沢悠/史村千賢【ちさと】(30)網浜直子/北原遥(19)星野真里/三上和馬(26)川端竜太/成瀬浩(24)安藤亮司/三上信介(60)不破万作/三上和枝(55)鷲尾真知子/神部豊(38)長江英和/小林小百合(18)矢作美樹/佐伯祐子(29)中島ひろ子/平岡由紀夫(50)小倉久寛/笹島小次郎(38)柳葉敏郎 ほか


 宮前武蔵(内村光良)はバス営業所廃止を思い留まらせるべく運転手を代表して笹島小次郎(柳葉敏郎)に直訴したが、後日の朝刊は『笹島コーポレーションの不採算事業削減計画』を大々的に報じた。
 新聞を覗き込んでため息を漏らす所員たちに、武蔵の健闘を讃える所長・平岡由紀夫(小倉久寛)は、我々の気持ちは充分伝わっている筈だ! とフォローするが、その結果がこれなのだと三上和馬(川端竜太)が指摘。伝わってないだよな〜 と頭を抱えたところに、俺はまだ諦めていない!! と武蔵が登場。それは小谷夏生【なつお】(飯島直子)の事なのか? との問いに、勿論営業所だと即答して、生活がかかっている故あっさり引き下がる訳には行かず! と言い切った。
 その心意気に『何か良い手でも?』と一同の期待があつまるが、それで悩んでいるのだと情けない返答を聞いた平岡所長は、『出直す』と言った手前もあって気持ちは解らないではないと理解を示しつつ、我々ではどうにもならないのだと説明。本社の上層部に任せるべきだと結ぶが、それは違うのでは? と立ち上がる武蔵は『バスを走らせているのは我々運転手』、『俺たちが何とかしなければいけない問題』、『路線が廃止になれば利用客も困るだろう』と奮起。その現状をどうやって上に伝えればよいものか… と思案して「そうだ、これだ!」と声をあげると、事務員の小林小百合(矢作美樹)もバスに乗り込んで、路線バス廃止反対署名を乗客に訴える一方の笹島コーポレーションでは、夏生が小次郎の部屋を訪れていた。
『社員はカード』との言い方が適切か否かは別としても、あなたの判断は間違っていない。我々も実績を残さなければ切り捨てられても文句は言えない。実際自分もそうだったと説明する夏生は、武蔵にはそういった競争心はなく、仲間意識の方が強いのだと訴えるが、それだけ住む世界が違うのだと切って捨てる小次郎は、そんな事よりも仕事を辞める決心がついたのか? と尋ねた。
 社内にもふたりの結婚話しが漏れ始めているらしく、いつまでも中途半端にはしていらない。早く家庭に入って俺を支えて欲しいと言われて素直に頷く夏生が、本日の役員会議での発表を承諾。そんな事を知る由もない武蔵は、バスを走らせながら乗客に署名運動に協力して欲しいと必死に訴えていた。完全に勝ち目なしか、武蔵!?
 その日。夏生から退社を決めた事を聞かされた究吾は、宮前祭(内山理名)のバイト先から史村千賢【ちさと】(網浜直子)に早速携帯電話で報告! バス会社のキャンペーンが中止になって会社に居る理由がなくなった。時期は未定だが結婚も進んでいる… との話しに聞き耳をたてる祭は兄・武蔵の傷心を思い図ってため息を漏らした。ホント、究吾って気の毒なキャラだなぁ…。
 重ねてそんな一大事を知る由もない武蔵は、乗客アンケートを持ち帰って確かな手応えを確認。『清き一票』と署名に参加する叔父・三上信介(不破万作)は、これで小次郎に勝てば夏生を取り返す事が出来るやも!? と思わずこぼしてしまい、今一番触れられたくない話題だろうと妻・和枝(鷲尾真知子)に小突かれてしまう。
 見るに見かねた祭は、夏生が退社を決めた事を報告。次期社長との結婚とあれば寿退社も致し方なし… と強がる武蔵は、信介&和枝が気を効かせて切り出した見合い話を『良い機会かも知れず』と受ける事を決めた。
 その夜遅く。頭に冷却剤を巻いて経済学の本から『リストラ』についての知識を仕入れる武蔵は、本当にお見合いをするのか? と心配顔の祭に、叔父夫妻の気遣いを考えて… と返答。夏生の退社は気にならないのか? との追求には、考えた末の決断だろうと返して本に没頭しつつ、小次郎と渡り合うには知識が必要だ。小学校の時は社会が得意科目だった説明。これで営業所まで廃止になれば、惨めすぎる… と本音を吐露した。
 後日。着々と結婚準備が進むなか、ウェディングドレスの試着にやって来た夏生は、急用が出来たとドタキャンを伝える小次郎に『仕事ならば致し方ない』と笑顔で返答する一方、バイト先の祭は武蔵が見合いする旨を小谷文也(吉沢悠)に報告。日時と場所のメモを差し出して夏生に渡して欲しいと『ダメもと』で懇願。期待するなよ? とメモをしまうポケットに、先週手渡したお守りを発見して持ち歩いている事を知った祭は、嬉しそうに微笑んだ。
 ひとりウェディングドレスをまとった夏生は、普通はフィアンセ同伴だが… と恐縮するが、母親同伴のケースも多いとの弁に表情を曇らせた。結婚は一生に一度の事、今度は是非とも母親同伴で… と言われて虚ろに応じたその夜、結婚式には来てくれるのだろう? と文也に確認を入れた。
 気が早いと返す文也は、あんただけでも来て欲しいとの弁にには応えずに、武蔵が見合いをすると告げた。
『祭が渡してくれ』と説明してメモを差し出すと、一転顔色を失う夏生は、気になるのか? と問われるものの、関係ない! と慌てて返しつつも動揺する自分に戸惑った…。女とは皆、こうも『女王様』な生き者なのかぁ?

 そしてお見合い当日。極度に緊張する武蔵が、お見合い相手の佐伯祐子(中島ひろ子)と対峙する一方、夏生は自宅に究吾と千賢を呼び寄せた。
 しおらしく手造りクッキーに挑戦する心がけは立派なれど、オーブンの前でボ〜っとする夏生は『焦げ臭い!!』と飛んで来た究吾の声で現実に引き戻された。
 ほぼ炭と化したクッキーを見て、花嫁修業以前の問題だと声をあげる千賢は『見た目ではなく味で勝負だ』と返す夏生に、その表現通りの男・武蔵はどうしているのか… と突き付ければ、究吾が『お見合いメモ』を発見! 日付は今日、どんな相手か見てみたい… と野次馬根性まるだしのふたりに「それ以上言ったら怒るよ」と夏生がドスを効かす一方、極度の緊張が解けた武蔵と祐子は意外と打ち解けムード! 趣味の話題で盛り上がっていた。怪しいぞ。
 夏は冷や、冬はおでんと熱燗だと言う武蔵は、ワインとパスタもお洒落だが私は苦手… と同調する祐子から好きな映画を尋ねられて『トトロ』と即答! 子供っぽいかな… と取り繕うが、『10回観ている』と素早いレスポンスに、自分は20回以上だと自慢? トトロのようにまん丸い猫を飼っていると言われれば、うちにの九官鳥は『九ちゃん』。まん丸猫は『千代大海』に似ているので『チヨ』だとの弁に、僕はこう見えても元相撲部員だと告白。武蔵丸一筋だが… と続けると、武蔵丸も格好良いとの盛り上がりッぷりに、趣味が合いますね〜 と嬉しそうに告げた。旨く行き過ぎで、ますます怪しい
 本当に仕事を辞めてしまうのか? と迫る究吾に、もう一度一緒に仕事がしたかったと言われた夏生が、それは自分とて… と未練を匂わせる一方、結婚しても看護婦の仕事を続けたいと言う祐子に武蔵は共稼ぎ大賛成! と返答。ベテランの域ではないが、看護婦の仕事にプライドを持っている。仕事、友達、職場の仲間、自分の時間等々大切なものが沢山あって、今のままでも充分幸せとの弁に『?』と武蔵は引っかかるが、それと同時に結婚して家庭を築きたい気持ちもあると続ける祐子は、『仕事と結婚』のどちらかひとつを選ばなければいけないのだろうか? と問い掛けつつ『欲張り』なのか? と自問自答。頭では理解していながらも『受け入れて貰えず』つい感情的になって『言い争い』になってしまう… との弁に、付き合っている人が居るのか? と問う武蔵は『しまった!』とのリアクションに、気にしなくて良いと暖かく返す一方、千賢は『勢いで仕事を辞めるべきではない』と指摘。ちゃんと考えて彼とも話し合った末との弁に、結婚するのだから仕方がないと究吾は納得。男は結婚で失うものが何もない!! と声をあげる千賢は、女は出産問題も含めて『自由な時間や仕事』等、結婚で色々なものを切り捨てなければならないと結んだ。出産は出来ないが、男だって失うものはあると思うが…。
 プロポーズしてくれた恋人が居ながら、なにゆえお見合いに臨んだのかと問う武蔵は、仕事を辞めろ発言に対する当てつけか? と投げ掛けるが、そうではないと否定する祐子が、結婚というものとちゃんと向き合ってみたかったと応えた瞬間、携帯電話が鳴った。失礼極まりない女だなぁ。
 一応断って応じるものの『今、都合悪いので切る』と告げると、彼なのか? との問いに素直に肯定して、彼が相手では恋愛感情に流されてしまい、自分にとって結婚がどういうものかを冷静に捉える事が出来ないのだと説明。こんな言い方は失礼だが、お見合いならば『結婚を前提に、落ちついて話しが出来るので、自分について冷静に判断が出来るのではないか?』と考えてやって来た。この先、自分がどんな生き方を望んでいるのか? 何がしたいのか、どうなりたいのかを見つめ直したい。中途半端な気持ちのままで仕事を辞めて結婚しては、後に後悔する気がするとの弁に、女性とは複雑なものだと武蔵が返す一方、夏生は、正直な事を言えば仕事に自信がなくなったのだと告白していた。
 移動の際には『どんな内容でも仕事は仕事』と自分に言い聞かせたが、今は小次郎の前で胸を張って言える自信がない。『こんなに仕事にやり甲斐を持っている』『だから続けさせて』と言い切る自信がない事に気付いたと結ぶ一方、見合いの席ではまたもや携帯電話が鳴った。この女…… 電源切っとけや!
 お見合い中だと解っているだろう? と言う祐子から携帯を取り上げる武蔵は、電話のプロポーズ氏に向かって「そんなに祐子さんの事が気になる?」と問い掛けた。
 そりゃあなるだろうが、ならば彼女の話をちゃんと聞いてあげればどうだろうか? と告げて『お前は何奴だ?』との問いに、やはり気になっているのだと指摘。良い人で美人でトトロも好きでしっかり者。モテそうだもんな〜 と賛美しつつ、自分の都合ばかり押しつけていると誰かに取られてしまうと忠告した。

 よく聞いて欲しいと前置いて、世の中にはプロポーズしたいと思える程の相手とはそうそう簡単には巡り会えないのだ。そんなそれ程の相手は滅多に現れない、運命の出会いなどそうそうないのだ… と結んだ武蔵は怪訝そうな祐子に、自分と重ね合わせてしまった事を詫びて、「もしかして武蔵さん『も』好きな人が?」との問いに、振られてしまったが… と正直に応える一方、武蔵が可愛そうだと漏らす千賢は、お見合いまでして必死に忘れようとしているのでは? と指摘。せめて営業所が廃止にならない事を祈るしかない… との弁に、夏生と究吾は言葉を失った。
 実は振られた人の事を忘れる為にお見合いに臨んだのだが、祐子の話しを聞くうちに気になりだしたのだと告白する武蔵は、ダメな奴だと笑って見せた。
 その夜。結婚の後に自分は出て行くと言い出す文也は、マンションは譲ると言う夏生に留学話しが持ち上がっているのだと説明。北原遥(星野真里)の事もあるのでまだ決めた訳ではないと続けて、『俺たちを捨てた奴』に結婚の報告をしなくて良いのか? と尋ねるが、当然しなくて結構! と夏生が言い捨てた翌日。祭は開店前のバイト先でゴミ箱から、文也&夏生宛のハガキを発見!おいおいまたかよぉ?
『御迷惑』『心臓手術』『母より』との文字に顔色を変えて遥の病院に急行。リハビリに付き添っている文也や我々視聴者に『心臓の手術を受けるが助かるか否か解らない』『最後の手紙になるかも知れない』『しかも手術は今日だ』と内容を説明。なにゆえ行かないのか!? と声をあげて、群馬の病院ならば今からでも間に合うかも知れないので駆け付けるように進言。躊躇する文也に「バイクで行って!」と言う遥は、もう責任を感じないで欲しいと訴えて松葉杖を手放した! 私は歩ける! もうひとりで歩けるので行って欲しいと訴えて、本当は行きたいのだろう? と指摘。もっと素直になって欲しい。お母さんはきっと待っているのだと宣言して足を踏み出すが、すぐによろけてしまう。咄嗟に駆け寄る祭が落とした母からのハガキを拾う文也は、病院行きを決意。夏生には自分が伝えると申し出る祭に、姉は言っても来ないだろうと返すものの、武蔵ならば姉を連れて来られるかも知れないと言い出した。
 しかし兄はもう… と不満顔の祭は「兎に角頼む!」と懇願されて渋々承諾。ありがとうと言い残して文也が走り去って行くと、フラれてしまった事を確認する遥に、それに加えて夏生の母の事は結局説得出来なかったと説明。多分無理だろう… とため息を漏らすが「そうかな?」と言う遥と共に東西バス豊洲営業所の武蔵を訪ねた祭は、初対面なれど『お噂はかねがね』のふたりを引き合わせた。
 事情を聞いて、なにゆえ俺が? と納得が行かず、文也は婚約者である小次郎に頼むべきとの戸惑いに、武蔵なら解るだろうと言う遥は、夏生は心の底で母に会いたがっているのだと指摘。許すきっかけを探しているのだと続けて『どんなに母親を憎んでいても精一杯生きる事が親孝行なのだ』と夏生の言葉を引用。武蔵に言われて気付いたと告白した夏生がとても嬉しそうだったと告げる遥は、私の心の目には微笑んで写ったのだと説明、だから… と祭が続いた。そして「でもなぁ…」と声のする方に歩み寄る遥はすぐにつまずいてしまうが、駆け寄る武蔵の胸に手を当てて「あったかい」とコメント。目が見えない分だけ、どんな人なのか解るのだと説明して頬に触れる遥は「今、夏生さんの背中を押してあげられるのは武蔵さんしか居ないんじゃないんですか?」と告げた。
 会社のカフェテラスで究吾&千賢と食事中の夏生に向かって一直線に歩み寄る武蔵は、警備員の制止もなんのその! その手を掴んで、これから心臓の手術を受ける母のところに連れて行くと宣言。有無を言わさずに手を引いてその場から連れ出してバスに押しやると、降ろして! 嫌です!! 降ろしてったら! 降りたら一生後悔しますよ!! とまたまた有無を言わせずに群馬の病院目指してバスを走らせた。貸し切り暴走バス… っておとがめナシなのか?
 固い表情を崩さない夏生の手を引いて手術室前で待つ文也と合流。手術はさっき始まった。成功する保証は出来ず命を落とす可能性もアリと報告する文也は、母には会ったのか? と尋ねる武蔵に、黙って頷いた。
 なにゆえ武蔵に頼んだのか? と尋ねる夏生は、小次郎の方が良かったか? と言われて、結婚相手だから… と返す。が、直感で武蔵だと思った。武蔵しか想い浮かばなかったと漏らす文也の言葉を、重く受け止める一方、電話ボックスで営業所の平岡所長に『勝手な事をした』と詫びる武蔵は、今夜中に戻る事を約束。受話器を置くと、バスの中で手術が終わる時を待った。
 

 文也から『取り敢えず成功したようだ』との電話を受けた祭は、我が事のように笑顔を浮かべて、母とは話せたのか? と質問。ずっと謝っていたと聞いて、遥のおかげなので、帰ったらちゃんとお礼を言うように進言。「ありがとう」との即答に、自分ではなく遥にだと告げるが、受話器の向こうからキーホルダーの鈴を鳴らす文也は、手術の間中ずっと握っていたと返答。「ありがとな。祭」と初めて名前を呼ばれた祭は、微笑んで受話器を置いた。
 バスで待機していた武蔵が、わざわざ手術の成功を告げに来た看護婦に感謝の意を述べて『やった〜!!』と大喜びする一方、夏生はガラス越しにICUで眠る母と対面。言っておくが私は母親などと思ってはいない。言っておくが私はまだ許した訳ではないと呟いた。
 そして「私は結婚するから」と続けて、その間に死んだりしたら一生許さないから… と涙で声を詰まらせた。
 病院から出て来た夏生の姿を発見して急遽経済書を読みふけるポーズを繕う武蔵は、勉強に集中してしまったと芝居を作りつつ、結果を知りながら手術の様子を尋ねた。
 無事だった? と問われて頷く夏生は、礼は言わない! 勝手にこんなところまで連れてこられて迷惑だと返答。母とは話せたか? との問いかけにも、麻酔で眠っている人間と話せる訳もなく、何を話すのだ? と聞き返した。
 結婚の報告とか? と言われて、文也からお見合いした事を聞いたと話しをすり替える夏生は「ダサイ」と吐き捨てる始末。僕の勝手だろう! 勝手にすれば? と言い合いつつ、相手はどんな人だった? と尋ねると、凄く素敵な人。清楚で可愛らしくてお嫁さんにしたいナンバーワンの如き人だったとの説明に、上手く行きそうなのか? と気に病んでみせる。
 関係ないと返す武蔵は、祭から仕事を辞めると聞いたが本当なのか? と迫って『関係ない』攻撃にそれはそうだが… と返答。仕事を放り出してこんなところに来て良いのか? 自分の仕事の心配をした方が良い。『お嫁さんにしたいナンバーワン』の人と結婚するのならば尚更こうして私などに付いていてくれる暇があるのなら、その人とちゃんと… と言葉を飲み込む夏生に、断られたと返答。仕事を捨てきれずにもの凄く結婚を迷っているのだと説明して、そのハイヒールを脱いでしまうのか? と尋ねる武蔵は、本当に後悔しないのか? と静かに迫った。
 あんなにも拘っていたハイヒールは、夏生にとって一番捨てられないものだと思っていた… と続ける一方、小次郎派遅くまで仕事に追われていた。
 遅くまで大変だと労う千賢は、君も同じく… との弁に、たまには仕事をしているところをアピールしておかないと、と返答。全くその通り、解ってるんじゃん!
 忙しいのは解るが、たまには夏生の側に居てあげては? 色々悩んでいるようなので電話してみて欲しいと言い残して千賢が部屋を出ると同時に小次郎は受話器を上げた。が、外線電話が入った旨を伝える秘書に「繋いでくれ…」と告げる一方、武蔵はハイヒールを脱いで本当に後悔しないのか? と念を押していた。
 そっちこそ、この間は威勢良く重役室まで乗り込んで来たが、あっさり退散を決め込んだ! と指摘する夏生は『又出直します』とは情けない限りと応戦。まだ諦めていません! との弁に、諦めたも一緒だ! 本など呼んで何になる? こうして私にかまっている間にも事態は進行しているので、早く手を打たなければ身動きが取れなくなると続けた。そして、廃止は絶対に取り下げてみせると宣言する武蔵は、出来ると思うのか? もう遅いのでは? との弁に、まだ間に合うかも知れないと返答。あの人に勝てると思うの? 勝てるかも知れない! どっから来るの、その自信? 俺は負けない! 意気込みだけじゃ無理なのよ!? 勝って見せる! 無理だって言ってるでしょ!? と激しく言い合った末に、「勝ったらどうします」と声をあげる武蔵が、勝ったら俺と結婚してくれますか!? と真剣に迫って… 『バスストップ』第10話、end。

▲ムードのかけらもないプロポーズで終わった第10話。今まで武蔵と面識のなかった遥を『こう使うのかぁ?』とテレビの前で唖然とする俺が居る。遥にとって夏生は1度めがバトル、2度目は和解なのでインパクトも強かろうし、文也の口から話題も出るだろう。が、しかし祭とそんなに親しそうな描写も先週まではなかったので武蔵情報を得ているのは… どうしたもんなんでしょうか? 千賢は『たまには仕事をしているところ』を見せてくれたが、『便利キャラ』の究吾が残る2回でどう描かれるのか? に取り敢えずは期待してみるか!? それにしても2度もバイト先に母からの手紙を捨てる文也っておバカさんキャラなのか確信犯なのか…。  さて来週は、「勝負して下さい!」と挑む武蔵に、30分だけ時間を作って今からバスに乗せてくれ! と小次郎が受けて立つ。驚く夏生に、小次郎にバスの良さを解って貰えるチャンスなのだ! と訴えるものの、川にダイブして溺れている子供を助ける武蔵が「皆さん降りて下さい!」とバスの乗客に訴えて… まさか小次郎は一度もバスに乗った事がないスーパーボンボンなのか? 期待して待つぞ!


● バスストップ  ●

第9話<8月28日(月) ヨル9:00〜9:54 フジ系>
脚本:いずみ吉紘 演出:西浦正記

<出演>小谷夏生【なつお】(31)飯島直子/宮前武蔵(33)内村光良/阿部究吾(27)国分太一/宮前祭(19)内山理名/小谷文也(23)吉沢悠/笹島小次郎(38)柳葉敏郎/史村千賢【ちさと】(30)網浜直子/北原遥(19)星野真里/三上和馬(26)川端竜太/成瀬浩(24)安藤亮司/三上信介(60)不破万作/三上和枝(55)鷲尾真知子/神部豊(38)長江英和/小林小百合(18)矢作美樹/坂田靖夫(50)中丸新将/岸原隆司・佐々木勝彦/平岡由紀夫(50)小倉久寛 ほか


 小谷夏生【なつお】(飯島直子)が笹島小次郎(柳葉敏郎)のプロポーズを受け入れたシーンを目撃した宮前武蔵(内村光良)は泥酔状態で東西バス豊洲営業所に赴いた。
 渡し損ねた給料3ヶ月分のエンゲージリングを自分の指に押し込んで笑い出すうちに椅子ごと倒れ込んだ武蔵が、どこで間違えたのか? 間違いではなく最初から有り得なかったのだと自分に言い聞かせる一方、夏生はホテルのベッドでまどろんでいた。
 国際電話で仕事の指示を出す小次郎の声で目覚めると、仕事の危機は乗り切ってみせる! との弁に、会社が大変な時に高価な指輪を贈られた事を気にかける一方、押し込んだ指輪を外した武蔵は、考えた末に屑籠の中に投げ入れた。
 結婚退社を言い渡された夏生は、社長夫人は仕事を続けながら務まる程甘いものではないとの弁に、いずれ辞めるにしてもバス会社のキャンペーンが軌道に乗り始めたと説明。企画した自分が途中で抜ける訳にはいかな事、勿論営業所廃止検討は知っているが、この仕事には拘りたい事、部署を飛ばされて以来、辛い思いを乗り越えてやっと貰えた仕事故に何としても成功させたい旨を告白。拘るのはそれだけの理由か? と尋ねる小次郎から相手は相当入れ込んでいるようだと指摘されて、彼の事はちゃんとすると返す一方、帰宅した武蔵は妹・祭(内山理名)に全てを報告。高値の花だったと漏らして、もし一足早く着いていれば… との慰めを制する武蔵は、俺の願いは届かなかった… と大きくため息を漏らした。
 翌朝。出勤前に身支度を整える夏生は、ダイアのエンゲージリングを嬉しそうに眺めながらも腕時計をしまってある引き出しに忍ばせた、武蔵から貰った誕生日カードを見て心を痛める一方、弟・文也(吉沢悠)は展覧会の落選通知にため息を漏らしていた。
 昨日は帰りが遅かった、今朝は起きるのが早いと挨拶を交わしつつ「結婚する事にした」とさっくり報告する夏生は、「どっちと?」と尋ねながらも豪勢なダイヤに目を止めて、あの時懲りたのでは? と迫る文也に両親を説得してくれたのだと説明。確かに姉弟で悔しい思いをしたし、説得したといえ大歓迎ではない事も解っている。これからが大変な事も解っているとの弁に、もう決めたのだと文也は納得した。
 同じ報を受けた史村千賢【ちさと】(網浜直子)は、結局元のサヤに収まるのか… とため息を漏らして、当然だろうと納得する阿部究吾(国分太一)に、武蔵にはその件を伝えていないと説明。戦いが始まるのは武蔵に話した後だと続けて、もう決着は着いたとの弁に「甘いな。僕ちゃんは」と指摘。武蔵と小次郎で巌流島の戦いがなければつまらないと無責任発言の千賢は、プロポーズを受けたと聞けば諦めるだろう、悪いが住む世界が違い過ぎたという事だ言い切る究吾に、武蔵は戦わずして負けを認めるような男ではないと反論。それでも諦めなければ単なるバカだ! それが男というものだ! 男なら潔く身を引くべきだ! 僕ちゃんみたいに? とやりあった末に、きっと諦めないと千賢が結ぶ一方、武蔵は営業所の連中に「もう諦めた」と宣言していた。あらら…。
 巌流島の決闘では遅れて現れた武蔵が勝ったのだと口を挟む所長・平岡由紀夫(小倉久寛)は、乗り込んで行けば案外勝てるのでは? とけしかけるが、自分は『宮本』ではなく『宮前』だ! と返して、吹っ切ったのだと言う武蔵は、次の新しい出会いを求めてバスを走らせる事に決めたのだと宣言。今度夏生と道でバッタリ会ったら笑顔で『結婚おめでとう!』と言い切ったところで、本人からの電話が入った。ベタだ…。
 電話を受けた小林小百合(矢作美樹)に『ダメダメ』ポーズで居留守を命じて、運航中だと偽って受話器を置いた電話に『結婚おめでとう!』と声をかけつつ、ポケットに忍ばせた『何やら』を握り締めてため息を漏らした。『何やら』=指輪がミエミエです。

 一方の祭は、公園で絵を描いている文也に、実は武蔵も73万8千984円の指輪に『My Cinderella』などと刻んで駆け付けたが、一足遅かった為に『願いは叶わなかった』事を告白。反対しなかったのか? と問われた文也は、どっちが良いなどと自分は言えないし、親を説得して来た事は事実のようだと返答。ロミオとジュリエットを引き裂く人はいなくなったのだと… と聞いて、夏生が結婚すれば世話になる訳も行かずで早く自立しなければ… と続けるが、その為にも絵を頑張れ! との弁に、コンクールの落選通知を手渡す文也は、武蔵の言葉に習って「なかなか届かないな。願いって…」とため息を漏らした。
 小次郎から部屋に呼び出された夏生は、事情を話してあると言う秘書・岸原隆司(佐々木勝彦)から祝福の言葉を頂戴しつつ、来週あたりに社内でも公にするとの申し出を快諾。今夜は食事をしたいがとのプランも、会食を兼ねた打ち合わせが入っているとの事でNG。多忙ゆえに期待しないで次回を待つが、身体を大事にするよう告げて部屋を出ようとする夏生は、身辺整理に問題はないか? と声をかけて、これも自分の仕事だと言う岸原に、「御迷惑はおかけしません」とキッパリ言い切った。
 その夜。我が事のように落ち込んでやけ酒をあおる三上信介(不破万作)は、なにゆえ指輪まで買って先を越されるのか? とクダを巻くが、一足遅かったと弁解する武蔵に向かって、バスに乗り遅れたのではない! プロポーズなのだと迫る。ゴルフ、アンケート、ビフテキに花火にバースディ饅頭と、これだけやってなにゆえ夏生は解ってくれないのか… と落ち込む信介を「辛い気持ちは解る」と何故か慰め役にまわる武蔵の姿に、どっちが振られたのか!? と声をあげる三上和枝(鷲尾真知子)は、食が進まずに二階に上がって行く祭に呆れて「解りやすい兄妹だ」とコメント。行っておいで! との命を受けた武蔵は仕方ないと声をあげて二階に続いた。落ち込む暇もなくて良いじゃないか!
 文也にでも振られたか!? と単刀直入な武蔵は、一緒にしてくれるな! とのお言葉に「刺さるなぁ〜」などとおどけつつ、『また』コンクールに落選したのだとの弁に、そんな本格的に絵を描いていたのか? と返答。プロを目指して頑張っていると説明して可哀相に思ってしまったとの事情を聞いて、悩むよりも励ませ! とアドバイス。好きな人には正面からぶつかって行け。自分はダメだったのでせめてお前だけでも上手く行ってくれ。贈りものでもしてはどうか? と提案すれば、お兄ちゃんの失敗パターンだと鋭い指摘に、病み上がりの身に刺さるような事ばかり言うな!! と訴えた。
 でも本当だ! 途中までは上手く行っていた! とやりあって、あの指輪はどうするのだ? とケースを探し当てる祭は中身がないと驚きの声をあげるが、海に捨てたとぎこちなく漏らす武蔵は、ドラマ宜しく夕日に向かってバカヤロウ!! とやってしまったのだと返答。給料3ヶ月分が勿体ない! との追求に、自分の事は良い。好きな人が悩んでいる時は、気持ちの出し惜しみなどするものではないと進言。自分宜しく万が一という事もあるのでプレゼントは金のかからない物にしておけと言い残して夕食の席に戻ると部屋を出ると、ポケットに忍ばせていた指輪をそっと取りだしてため息を漏らした…。
 そして翌日。北原遥(星野真里)の見舞いに行く前に公園で文也にキーホルダーを差し出す祭は『ハッピーバート』なるお守りで、鈴を一回鳴らすと願い事に一歩近づけるのだと説明。この次は入選するだろう… と結んで遥が待っているので先に行く! と席を立ちつつ『ちょっと幼稚だったか?』と後悔する。が、景気良く鈴を鳴らす音を聞いて喜び勇んで病院に向かえば、遥のリハビリも急激に効果が現れているではないか! 一休みしつつ、この分だともうじき歩けると励ます祭は、早くハイヒールが履けると良い! と続けるが、歩けるようになれば頻繁に会えなくなってしまうのか… と漏らす遥に、それは文也の事か? と好意を持っている事を確かめるが「ずっと友達で居たいだけ」との返事にホッと胸を撫で下ろした。

 暑気払いで鰻丼をカッ込む営業所の連中を尻目に、カップうどんをすする武蔵は『指輪のローンが残ってる』『何も海に捨てる事はない』『質屋に入れて金にする』との声に、未練ったらしいと大見得を切ると夏生が訪ねて来た! 一同が気を遣って出て行くシチュエーションは以前にもあったと言う武蔵は、内容が違う… と漏らす。
 突然やって来て済まなかったとの弁に、いきなり謝らなくとも… と呟きつつ、自分こそ何度も電話を貰いながら連絡をしなかった事を詫びるが、バスの広報展開が順調なので、絶対成功させてみせるとの弁に、そりゃあ頼もしいと返す武蔵は、「実は私…」との告白を遮って「おめでとうございます!!」と先手を打って、小次郎と結婚する事を知っていると告げた。
 マンションの廊下で見てしまったのは… 偶然で、祭が文也に会いたいと言い出したのでついて行ったのだと偽って、結婚が決まって良かったと祝福! 本当にそう思っているのか? と疑う夏生は以前に『信じて良い』と言ってしまったと俯くが、何か勘違いをしているのでは? と返す武蔵は、ずっと『好きです!』と言い続けていたのはファンのようなものだったと言い逃れた。
 ステージで歌うスターをテレビで応援している感じか? と続けて自分がステージに上がろうなどと考えてはおらず。自分と夏生はそんな関係ではないし、間違って結婚などと考えてもおらず… と強がって、涙で詫びる夏生に『おめでとう』には『ありがとう』は小学生でも知っていると指摘。小次郎は自分と違って、金持ちで地位と名誉もパーフェクト! 比べれば自分など単なる子会社のバス運転手だ… と結ぶ。そして、私の知っているあなたはそんな事を言う人ではない! と反論する夏生の、自分に自信を持っていて仕事に誇りを持っている人で、地位やお金に拘る人では… との言葉を「拘らせて下さい!」と制する武蔵は、ガキの恋愛ごっこではない結婚とあっては「拘って当然!」と主張。自分はそんなバカではないので同じ土俵に立つ事は考えておらず… などと誤魔化しつつ、「あの人ならきっと幸せにしてくれますよ」とマジに告げて、運転の時間だ! と話を終わらせようと務めると、ホントにごめんなさい… と言い残して辛そうな夏生は去って行った事を確認。ひとり残された武蔵は、手で顔を覆って涙を堪えた。まぁ、しゃあないでしょう。
 社に戻った夏生は、キャンペーンの中止を告げる上司から東西バスの事業部削減が正式に決まった事を知らせて顔色を失う一方、営業所に戻った武蔵も慌てふためく一同から事情を聞かされた。
 豊洲営業所も廃止組にリストアップされていると詰め寄る三上和馬(川端竜太)らは、検討されて居たのは事実だが決定を知ったのは今朝だったと言う平岡所長の弁を受けて、ならば本社に直訴だ! このままクビになっては堪らない! と声をあげるが、親会社のジュニアが本社に圧力をかけたらしいと平岡が説明したところに、中央区の営業所連中が凄い人数で笹島本社に押しかけた! との報が飛び込んで来た。
 ストライキだ! 俺たちも続け! と騒ぎ出す一同を、俺が行ってくる!! と制する武蔵は自分に行かせて欲しいと平岡所長の手を取って営業所を飛び出して行った。
 本社前でプラカードを掲げて大騒ぎしている中央区営業所連中にみっともない事はやめよう! と声をあげて、豊洲もリストアップされているとの弁に、こんな事をやっても何も始まらないと説得するが、騒ぎは収まらず… 何ばやっとか! こげんバカげた事する暇あったらバスを走らせんか!? お客さんが待ってるだろう!! と声をあげる武蔵は、バスが機能しなければそれこそ廃止になってしまうとトーンを抑えて頭を下げる。が、走らせたくとも生活がかかっている! 運転したくともクビになれば出来ないだろう! と迫られて、俺が責任者に掛け合う! と宣言。アポのない奴は通すなと言う小次郎に、秘書・岸原を通して『武蔵だと伝えて欲しい』と訴えて、直訴に漕ぎ着けた様子を見ていた究吾が、夏生にその旨を伝えた。究吾って、ずっとこんなキャラなのか?
 

 君は誰だ!? と眼光鋭い小次郎にビビる平岡所長はしどろもどろで自己紹介を済ませると、下に居た運転手たちは取り敢えず返したと言う武蔵が、代表で談判に来たと説明。営業所の廃止をもう一度考え直して欲しいと訴えるが、それは無理だと一刀両断で、採算の取れない路線と営業所は全て廃止するとの弁に、採算が取れなくとも利用してくれる客が居ると主張。何か勘違いをしているのでは? と問う小次郎の、慈善事業をしているつもりはないとのお言葉に、廃止にする前に考える事もあるだろうと声を荒げると、君に意見をされる筋合いはない! とやりあって、それが一方的だと言ってるのだ! いきなり廃止しすると言われても皆生活がある。所長の真ん中の娘は小学校に入ったばかりと話題を振られた平岡は、子供が産まれたばかりの運転手や、寝たきりに親を抱えている者もいると参戦。皆自分たちの生活を守っていかなければならないと武蔵が迫ると、ならば私にも会社を守る義務があると正論が出たところに、夏生、究吾、千賢までもが様子を覗きにやって来る。千賢って何者なんだ!?
 自分たちの為なら子会社が路頭に迷っても構わないのか? と迫る武蔵は、能力があればどこに行っても雇って貰えるのでは? との返答に、土下座で「もう少し時間を下さい!」と懇願。そうでなければ廃止になる前に営業所が崩壊してしまうと訴えるが「願ってもない事だ」との言われように、従業員は使い捨てなのか? と顔色を変えた! どうして同じグループ内で働く仲間を使い捨てるのか? 私は会社の人間は仲間と思った事はない。ならばあなたにとって社員とは? とのやり取りから、ポーカーのカードと同じく要らなくなった者は切り捨てる… との弁にブチ切れた武蔵は、あんたは間違っていると指摘。よくそういう考え方で… と続けるが、公私混同していないか? と言い出す小次郎は、夏生の事で逆恨みをしているのか? と迫った。違うのか? との問いに、夏生の事は諦めたと言うものの、あんたがそういう人なら話は別だ! と胸ぐらを掴む武蔵は、そんな男に夏生を幸せに出来るか!? 少なくとも俺は夏生を悲しませたりはしない! 仲間を平気で使い捨てするような奴と一緒に居ては、「夏生さんが悲しまん訳はなかぁ!」と叫んで、あんたがそういう奴なら、俺は夏生を絶対に諦めない!! と宣言。女冥利に尽きるって奴だな。
 しかし、手を離して「けど」を繰り返す武蔵は、夏生は小次郎と結婚する事を認める。どれだけ自分が望んでも夏生が好きなのはあんただ、悔しいが夏生が選んだのはあんたなのだ! と言いながら、営業所廃止の再検討を告げて頭を下げる武蔵は、又出直して来ると結んでドア前で聞いていた夏生に頭をさげるとその場を去って行った。
 背中を向けたままの小次郎に夏生が言葉を失う一方、うなだれる武蔵の後ろ姿に平岡所長も言葉を失った。夜の街を制服のまま、帽子を目深に被り直して歩く武蔵の拳には指輪が握られているのだろう。街頭募金の子供たちを無視して歩き去ろうとするが、『バスの運転手さん』と呼び掛けられて、歩みを止めると、募金箱まで引き返した。
 帽子を取って笑顔を見せると一度出した財布をしまう武蔵が指輪を取り出す一方、大きなダイヤの指輪が光る左手で受話器を握るものの、小次郎への電話を『会議中』と断られた夏生は何も言わずに受話器を置いた。
 そして散々迷った挙げ句募金箱に指輪を落とした武蔵は、『ありがとうございます!』と声をあげる少女たちに「頑張ってね」と笑顔を向けると、『御協力ありがとうございます!!』の声を背中で聞きながら夏生の笑顔を回想。帽子を被りなおして夜の街を歩いて行く武蔵の後ろ姿で… 『バスストップ』第9話、end。

▲と言う訳で武蔵が指輪を処分した第9話。募金箱にエンゲージリングと言えばつい最近のドラマ『ブランド』の吉田栄作氏が記憶に新しい。子供の街頭募金運動はあまり見かけない気がするのだが、心暗い俺が意識的に見ないようにしているのだろうか? 因みに栄作氏はアッサリ募金箱に投入して『クサイ』のギリギリ前に『カッコ良い』と思わせていたが、宮前武蔵33歳は引っ張り過ぎ! 海まで行ってバカヤロ〜と投げ捨てた方が余程カッコ良かったと思う。因みに赤字事業は他部署に負担をかけるのは事実。気持ちは解らんではないが、この御時世で社員と社長は『仕事の仲間』とはチト認識が甘いのでは? 夏生のアンケートをバカにしたとの発言も、高い給料と各種保証を受けているキャリア社員がやる仕事ではない! が正論ですよ… と苦言を呈してみる次第だ。これからが武蔵と小次郎の一騎打ちなので、もう少しキャラを公平に描いて戴きたい。
 さて来週は、中島ひろ子女史とお見合いする武蔵を、そこまでして必死に忘れようとしているのでは? と千賢が夏生に指摘。夏生の背中を押してあげられるのは武蔵さんしか居ないのでは? と初対面の遥に言われた武蔵は、バスから降ろして欲しいと言う夏生に、一生後悔しますよ! と強気だ。ウエディングドレスも試着済み夏生は、またまたバスであの人に勝てると思うのか? と迫るが、「勝ってみせる」と宣言する武蔵で… 夏生とは2回、武蔵とは初対面(の筈)の遥がどんな駒となるのか? 期待して待とう!


● バスストップ  ●

第8話<8月21日(月) ヨル9:00〜9:54 フジ系>
脚本:いずみ吉紘 演出:武内英樹

<出演>小谷夏生【なつお】(31)飯島直子/宮前武蔵(33)内村光良/阿部究吾(27)国分太一/宮前祭(19)内山理名/小谷文也(23)吉沢悠/笹島小次郎(38)柳葉敏郎/史村千賢【ちさと】(30)網浜直子/北原遥(19)星野真里/三上和馬(26)川端竜太/成瀬浩(24)安藤亮司/三上信介(60)不破万作/三上和枝(55)鷲尾真知子/神部豊(38)長江英和/小林小百合(18)矢作美樹/坂田靖夫(50)中丸新将/岸原隆司・佐々木勝彦/平岡由紀夫(50)小倉久寛 ほか


 宮前武蔵(内村光良)の口から結婚を断った経緯を暴露されてしまった小谷夏生【なつお】(飯島直子)は、本当か!? と目を見開く笹島小次郎(柳葉敏郎)に帰って欲しいと言い捨ててドアの向こうに消えて行った。
 残された武蔵は、何故その話を知っているのかとの問いに、答える必要はない、夏生を好きな気持ちは誰にも負けないと返すが、おかげで全てがはっきりしたと言う小次郎は「ありがとう」と礼を述べてその場を去って行く一方、武蔵まで追い返す事はないと言う弟・文也(吉沢悠)は、明日電話するべきと進言。頭を抱える夏生に、解っていると思うが「変な気を起こすな」と力付けた。
 車内の小次郎は、早速母・君子に帰宅後聞きたい事があると告げて携帯を切る一方、『死んでも言わないように』念を押したのに! と呆れる妹・祭(内山理名)は、夏生が侮辱されたので『ついカッとなって』との弁に、わざわざ訪ねて来た小次郎は未練大アリだと指摘。そんな人に別れた本当の理由を教えては『ありがとう』と言われて当たり前で、敵は親さえ説得すればそれで良し! との指摘に『解っている』を繰り返す武蔵は、ゴンゴンと柱に頭を打ち続けた。
 そして後日。電話をかけるように促す文也の声を回想する夏生は受話器に手を伸ばしつつも躊躇するが、そんなに広報部からの連絡が待ちどうしいか? と言う天敵部長・坂田靖夫(中丸新将)は、極秘提出した企画書を突き返して、性懲りもなくやってくれるものだ。今すぐ荷物をまとめて出て行け! と、広報部への臨時出向を告げた。何処が気に入ったのか知らんがな… との嫌味も何のその! 夏生が瞳を輝かせる一方、文也と共に北原遥(星野真里)を見舞うべく病院に向かう祭は、あのふたりがヨリを戻す事はないか… と不安そうに漏らした。
 自分も戻さない事を願っていると返す文也に、せめてプロポーズでもしていれば、と続ける祭は、婚約していた小次郎とはそれなりに『深い男女の関係』であり、一度抱きつかれただけの兄は恋愛ごっこの域だと説明。言ったそばから自転車を避けて文也に抱きついてしまう訳で…。ドギマギしながらも、遥のリハビリに真剣に向き合う文也の姿をじっと見守る一方、東西バス豊洲営業所の面々も恋敵が笹島コーポレーションのジュニアと知って騒然! 『過去の話』だと言いながらも、ジュニアが夏生に未練があるらしいと三上和馬(川端竜太)が説明。親会社の次期社長と張り合うのか!? と驚く平岡所長(小倉久寛)は、相手にとって不足なし! との弁に、お前が不足しているのだと指摘。全く仰る通り。
 年収、地位と名誉、学歴、将来性、何から何まで、『負けてる』と従業員一同が声を揃えるが、武蔵さんには誰にも負けない熱いハートがある! と唯一フォローする小林小百合(矢作美樹)も、ならばどっちを選ぶ? と迫られて『…』。肝心の夏生とも会っておらず… と漏らした所に御本人が登場! 驚く一同は、蜘蛛の子を散らすようにひとり残らず部屋を出て行った。
 同時に『あの…』などと言いつつ気まずい空気の中で、バスの企画が採用されて広報部に出向する事が決まったと口を開く夏生は、それを早く知らせる為にやって来たのだと説明。素直に祝福する武蔵は唐突にジャンケンを迫るとチョキであっさり負けてしまうが、グーを出した夏生の指に指輪が無い事を確認。良かった… と漏らして、余計な事を喋ってしまっと謝りつつ、死ぬ程後悔している。敵の思うツボだと祭にもこっぴどく叱られた… と続けるが、あの人とはもう終わっていると言う夏生は、もし万が一親を説得したら? との問いに、それでもヨリを戻す事はないとキッパリ返答。部屋を出て行った一同がドアに聞き耳をたてている事を指摘する武蔵と共に、遠慮がちに笑みを漏らした。ここまでキッパリ言うからには、戻すんでしょうなぁ、ヨリを。

 手伝いにやって来た史村千賢【ちさと】(網浜直子)と共に出向の為に荷物をまとめる夏生は、企画開発部時代に手掛けたワイン事業の企画書を発見して当時を回想。日本支社の株が上がったと言う先方支社長氏から、実は交渉の度に小次郎が後で必ずフォローの電話を入れていた事を知らされたシーンに胸を痛めた所に、武蔵からプレゼントされた湯飲みを発見する千賢は、今時珍しい純情男だとコメント。勿論プラトニックなのだろう? と問われた夏生は、あっさり肯定。そんな関係ではない… と聞いて、それは狡くないか? と返す千賢は、今まで充分そういう態度を取って来た事を指摘して、相手は間違いなくラブラブだと思っている筈だと続けるが、『リアル』ではないと言う夏生は、あいつと『そうなった』自分が想像出来ないと説明。小次郎のせいと納得する千賢はふたりは『リアル』だと納得して、あの人とあいつの違いか… と結んだ所に、秘書部の岸原(佐々木勝彦)から夏生宛にに呼び出しの電話が入った。
 こんなところでプライベートな話はしないと言う小次郎から、以前に契約を取り付けたワイナリーの親会社・グローグ社が明後日開くパーティーに出席して欲しいと言われた夏生は難色を示すが、フォローも仕事であり当時の部下・阿部究吾(国分太一)も一緒だと聞いて、「仕事ならば」と返答。分刻みのスケジュールをこなすべく部屋を出ようとする小次郎から、バス会社に出向いているのか? と問われて、今度バス会社のプロモーションをやる事になったと返しながら、まさか広報部への臨時出向に手を回したのか!? と驚くが、いつなくなるとも知れない仕事に回す訳はないとの弁に愕然! しばらく様子を見るがバス営業所の削減案も同時に進行させると説明する小次郎は、なにゆえバス会社を? と迫られて「あの男が居るから」と言いつつ「冗談だ」とフォロー。パーティー出席の念を押して部屋を出て行った。
 その夜。ワインを飲みながらバスのプロモーション企画書に視線を落としつつ「削減…」と頭を抱える夏生の携帯が鳴った。
 今度食事でもどうか? と誘う武蔵は美味しいラーメン屋があると言うが、「そんな事よりも、実は…」と沈む声を心配して、ラーメンが嫌いでなければ一度食べて欲しいと押しまくる訳で、OKの返事を確認するや『明後日』はどうか? と提案。手帳を開いてパーティの日とのバッティングを確認しつつも、顔を出すだけの仕事だと言う夏生は8時には行くようにすると返答。喜ぶ武蔵は、仕事が終わり次第行くので店で待っていて欲しいとの弁に、来るまでいつまでも待っていると返答。何なら今晩から泊まりこむか? とヤル気を見せて受話器を置くと、頻繁に会って繋ぎとめなければ… と祭は大喜び。ラーメンはないのでは? と言う三上信介(不破万作)に、今更背伸びしても仕様がないと和枝(鷲尾真知子)のフォローを得て、俺は俺のやり方で夏生を繋ぎとめて見せる! と張り切る武蔵は、1時間前から約束のラーメン屋に陣取って、小さなひまわりの花一輪と『小谷夏生様御予約席』なる手製のキャプションをセッティングした。実に嘘臭い。
 一方ドレスアップした夏生は、パーティ会場の優雅で華やかな空気を懐かしそうに満喫しながら、ついつい小次郎を意識してしまうが、そんな事を知る由もない武蔵はラーメン屋のオヤジや見知らぬ客に『僕の彼女は美人キャリアウーマン』だと自慢しまくっていた。
 パーティで徐々に昔の勘? を取り戻しつつある夏生が、多忙を極める小次郎の顔色が悪い事を心配する一方、武蔵が見知らぬ客に彼女の笑顔はシンデレラのようだ等々自慢話を続けるうちに時計は8時、8時30分と過ぎて行く訳で…。もうすぐ来るのでチャーシューをおまけして欲しいとオヤジに声をかける一方、ローストビーフが切り分けられるパーティ会場では、5000円のワインも5万円のワインも『美味い』としか言わないと笑う夏生に、高ければそれで良いと言うものではないと小次郎が返答。『ものの価値は自分で判断する』『相変わらずだ』と実に良い感じでふたりは微笑み合った。

 そんなこんなで、小次郎が見知らぬ女性と話し込んでいると『何だか気になるわ状態』にまで気持ちが遡ってしまった夏生は、途中で抜ける筈だったのでは? と究吾に指摘されて『!!』。もう9時半をまわったところと聞いて慌てる一方、ラーメン屋で電話を受けた武蔵は、仕事が長引いて行けなくなったとの弁に落胆するものの、仕事では仕方ないと納得。別の日に… との申し出に、今度は奢ってもらおうかな? などと明るく返したところに、『小次郎が呼んでいる』と究吾の声が聞こえて来るではないか!!同じ会社だから仕様がない… とは受け取らないわなぁ。
 何度も謝る夏生に「仕事なんですよね?」と確認して、二度と会えない訳ではないのでそんなに謝らずとも… と告げて受話器を置くが『小次郎が一緒』との不安と落胆は絵に描いた如く。
 さすがに悪いと思いつつも、連れて来て正解だったと言う小次郎から久々に生き生きしていたと言われた夏生は、昔に戻ったようで楽しかったと発言。戻ってみないか? 一年前の俺とお前にと続ける小次郎は「悪かった」と頭を下げて、すぐに親に確認したと告白して、何故話してくれなかった? 責任は全て自分にあり、必ず親を説得するので結婚をもう一度考えて欲しいと再プロポーズの図… を究吾が物陰から見守っている。そしてあなたと私では… とためらう夏生に、その物の価値は自分で判断すると言い切って、お前の良いところは俺が一番良く知っている。俺の気持ちは前と何も変わっていない。考えておいて欲しいと結ぶ一方、チャーシューメンに餃子、ビールに冷酒を流し込む武蔵は、更に冷酒と餃子二人前をオーダー。何が小次郎だぁ! 巌流島の決闘で勝ったのは武蔵だ!! とクダをまきながらゴミステーションに倒れ込むわ、通行人にぶつかって罵声を浴びるわの大荒れ状態で、仕事だって言っていた、ふたりっきりじゃねぇよ… と自分に言い聞かせた。
 カップ酒を手に帰宅した武蔵から事情を聞いて、プロポーズ! と言い出す祭は、崖っぷちに立たされている今、本気で夏生を守りたくば崖から飛び降りるつもりでプロポーズしかないと提案。信介にも背中を押されてその気になった武蔵に、一歩リードされている事を指摘する祭は、奇跡的に親しくなれたのはプレゼント攻撃のたまものだったと分析。湯飲み、花火、バースディ饅頭と上がったり下がったりのプレゼントを思い起こして、プロポーズと言えば指輪だろう! との結論に達する訳だ。
 夏生は俺の為に小次郎から貰った指輪を外してくれた。凄く嬉しかった。だから今度は俺が指輪をプレゼントする番だぁ!! と息巻く武蔵は、給料3ヶ月分、手取りが24万なので… と計算するものの、所持金はあらず。されどローンで買う! この勝負だけは絶対に負ける訳にはいかない!! と闘志を燃やした。本人がこれだけやる気を出すという事は、指輪で先を越されるのパターンだな、きっと。
 そして後日。ギッシリ詰まったスケジュールに嫌な顔も見せない小次郎の元にやって来た究吾は、経営状態の事を聞きたいと切り出すや、父に聞いたのだが… と芳しくない旨を匂わせる一方、宝石店を訪れた武蔵は、73万8千984円ピッタリの指輪でなければ納得出来ない! と言い張って店員(遠山俊也)を困らせていた。嘘臭い…。
 僕の人生がかかっている。給料の3ヶ月分はプロポーズの常識だ! との弁に、お客様の給料を基準にされても… と困惑する店員氏は、80万の指輪を勧めるが、73万8千984円の差額をまけるのか? と迫られて、70万円の品を勧めるが、今度は3万8千984円分値段を上げて欲しいとの無理難題に閉口。他を当たるとの弁に、忘れちゃいけない消費税! 73万5千円と良い感じの値段にほぼドンピシャ、決まり! と胸を撫で下ろすが、3千984円足りないとの弁に、『中途半端な端数』もとい『残りのご予算』で指輪にメッセージを刻まれては? と提案。そんな事が出来るのか? と瞳を輝かせる武蔵に、あらもしかしてお客様、メッセージお好きですね? と迫ってお買い上げが決定。支払い方法を問われた武蔵は、一生かかっても返します! もとい目一杯長いローンでお願いします! と元気に告げた。  

 一方、とあるバーで事情を聞いた千賢は、母親の介入を黙っていた事に「水くさい」と漏らしつつプロポーズはどうするのか? と迫ると、いくら親を説得すると言われても簡単な問題ではない… と返す夏生に、武蔵も居るしと同調。しかし、小次郎と結婚すべきだと言う究吾は、本当に武蔵が好きなのか? パーティで小次郎を見ていた目こそが本当の気持ちなのでは? と真顔で迫る。
 あれは仕事だから行っただけとの弁に、小次郎が頭を下げて謝っていたと指摘。今、小次郎を助けられるのは夏生しか居ないのだと続けて、ここ数年会社が経営不振で今が正念場なのだと説明。小次郎のニューヨーク行きや突然の帰国も会社建て直しの為で、社長は病気で入院中。今すぐにでも社長に就任しなければならず状態だが、あの若さでグループ全社員の生活を背負う事がどんなに辛い事か、夏生なら解るだろうと迫って、小次郎は弱音も吐かず顔にすら出さない事を指摘。そんなところに惹かれたのでは? 本当の気持ちを誤魔化さず、小次郎を思う今の気持ちを信じて欲しいと言い残して店を出て行った。夏生と結婚 → 小次郎の社長就任 → 小次郎派の面目躍如という事か?
 彼の事情と夏生の幸せは別物だと言う千賢は、小次郎とは元々向かう方向が違っていたのでは? と指摘。いまどき男を影で支えるのも流行らず、そんなに気にする事はないと進言するが、夏生は充分に『気にしている』らしく、目を潤ませながら指輪を外した手を何度もさすっていた…。
 一方、営業所で着替えを済ませた武蔵は、指輪を眺めながら『僕と、結婚して、下さい…』を2回繰り返して自主トレ終了。意を決して営業所を出ると夏生のマンションに向かった。
『今、小次郎さんを助けられるのは夏生さんしか居ない』と究吾の声を回想しながら帰路についた夏生は、マンションのドア前に座り込んでいる人影を発見! 驚く夏生に、少し疲れただけだと返すのは笹島小次郎38歳な訳だ!!もう決まりです。
 親を説得して来たとの弁に驚きながらも、今は会社の事が大変でそれどころではないと返す夏生は、ニューヨーク行きもただの転勤だと言っていたと指摘。何故話してくれなかったと迫るが、話せば同情すると思っていたと小次郎が返したところでマンション前に到着した武蔵は、ケースから指輪を取り出してドア前に向かった。
 お互い意地を張り過ぎていたようだと続けて、俺を助けて欲しい。俺を支えてくれと告白する小次郎から、もっと早く言うべきだった。結婚してくれるか? と迫られた夏生が涙で頷くシーンを武蔵が目撃! 指輪を持った手をガックリ降ろすと、しっかり抱き合う小次郎と夏生はそのままキスを披露!! 大ショックの武蔵が思わず落とした指輪には3千984円で刻んだ『My Cinderella 』のメッセージが刻まれておりましたとさ… で、『バスストップ』第7話、end。

▲予想通りに小次郎が巻き返しを図った第7話。先週ラストの「もうやめて!」と叫ぶ夏生に「なんすか!?」と声をあげる武蔵のシリアス芝居が冒頭に挿入されていただけに、ラーメン屋に花を飾ったり、宝石店で粘る非現実的エピソードのギャップには『???』。『101回目のプロポーズ』で、プロポーズを祝っての御馳走を作って待っていた弟役の江口洋介氏に、事情を説明出来ない武田鉄也氏が、『ノストラダムスの予言はもう少し早くならないものか…』旨を真顔でこぼすシーンで大爆笑させて戴いた事を懐かしく思い出した次第だが、年齢や設定が違うとはいえ武蔵のキャラが幼稚に思えてどうにも気になってしまう。因みに今週はやけ酒で泥酔してゴミ集積場に倒れ込み、通行人に罵倒されつつカップ酒片手に帰宅、と酒の醜態シーンの連続だ。以前に代理店関係の知人から、酒造メーカー提供番組で酒の醜態シーンは望ましくないと聞いていたが『太鼓腹』に続いてサントリーさんは本当に太っ腹! あれだけはしゃいでいた武蔵の無念さは解るだけに今週は珍しく日本酒が飲みたくなったぞ!!
 さて来週は、あの人ならきっと幸せにしてくれると夏生の背中を押す武蔵は、リストラ廃止のプラカードを掲げる営業のドライバーたちに、俺がかけあって来ると宣言。廃止になる前に営業所が崩壊してしまうと小次郎に土下座する姿を夏生が辛そうに見守るの図。夏生と小次郎はしっかり『関係』が復活で男涙にくれる武蔵だが、俺は夏生さんを諦めない! と小次郎の胸ぐらを掴むシーンを辛そうに見守る夏生で… どうなる事やら、期待して待つぞ!


● バスストップ  ●

第7話<8月14日 ヨル9:00〜9:54 フジ系>
脚本:いずみ吉紘 演出:光野通紀

<出演>小谷夏生【なつお】(31)飯島直子/宮前武蔵(33)内村光良/阿部究吾(27)国分太一/宮前祭(19)内山理名/小谷文也(23)吉沢悠/笹島小次郎(38)柳葉敏郎/史村千賢【ちさと】(30)網浜直子/北原遥(19)星野真里/三上和馬(26)川端竜太/成瀬浩(24)安藤亮司/三上信介(60)不破万作/三上和枝(55)鷲尾真知子/神部豊(38)長江英和/小林小百合(18)矢作美樹/坂田靖夫(50)中丸新将/岸原隆司・佐々木勝彦/平岡由紀夫(50)小倉久寛 ほか


 小谷夏生【なつお】(飯島直子)との抱擁を想い出しては朝食の手を止めてニタつく宮前武蔵(内村光良)は、三上家の人々にその旨を報告。いつもの早とちりでは? と妹の祭(内山理名)は心配顔だが、元彼・笹島小次郎(柳葉敏郎)から貰った指輪も外してくれたとの報に、叔父の信介(不破万作)は是非家に呼ぶように提案。叔母の和枝(鷲尾真知子)も今度の日曜に夕飯を、と大乗気の様子で、皆様に会わせてあげましょう!! と言い切る武蔵は沸き上がる『ムサシコール』にVサインで応える一方、朝からウキウキしていると弟・文也(吉沢悠)に言われた夏生は、そっちこそ早起きだと指摘。北原遥(星野真里)のリハビリに付き合うのだと聞いて、『自分も時間を見つけて行くからお互いに頑張ろう』との伝言を託しつつ、指輪を外した事を悟る文也を残して出勤したその日…。
 ニューヨークから帰国したばかりの小次郎は、阿部究吾(国分太一)から夏生が仕事のミスでデータ管理部に飛ばされた事を初めて知らされて激しく動揺する一方、上機嫌の武蔵は夏生の携帯番号が記された名刺を眺めつつも直接言おう! と決意。バスでの待機を決め込むと、会社を出てバス停に向かう夏生の前にハイヤーが横づけされた。
 乗っている小次郎を見て我が目を疑う夏生は、少し話がしたいと言われて素直に従うが…。車を降りた小次郎が腰に手を回して促す様子を目撃した武蔵は『誰なんだ?』と目を凝らした瞬間、何気なく振り向いた夏生と目が合ってしまった!こりゃ心配ですなぁ…。
 正式に本社に戻って来た事と究吾から移動の件を聞いた事を告げる小次郎は、何故黙っていた? と迫るが、別れた相手にいちいち報告しなければならないのか? と返す夏生は、仕事を続けたいとの理由で結婚を断ったと指摘する小次郎から、1年前は大きなプロジェクトを任せられて生き生きしていたので納得したが、ミスをして飛ばされた事、データ管理部は表舞台ではないと迫られるが、表も裏も関係ないと返答。他部署から見るよりもずっと忙しい、今日はたまたま早いが忙しい毎日で充実しているし、責任ある仕事も任されており…。専務がそんな事も知らないようではイカンと見栄を張って車を止めるように運転手に告げると、仕事の為に結婚を断った1年前と状況は何も変わっていないと言い残して車を降りて『両親の居ない人に嫁がれては困る。自分が仲を裂いた事は内密に』と言い放った小次郎の母・君子(長内美那子)の声を回想。複雑な思いで家路に向かった。
 その夜。武蔵は夏生目当てに文也のバイトするバーに出向くが、待ち人は来ておらず。殻ごと口に含んだピスタチオナッツを床にぶちまけて腰を屈めた瞬間、店に駆け込んで来た史村千賢【ちさと】(網浜直子)が文也に小次郎の帰国を告げる。
 いきなり立ち上がった武蔵は、小次郎=昔の恋人=黒塗りハイヤーの男と認識すると、なにゆえ知っているのか? と驚く千賢は誕生パーティ以来夏生と上手く行っている=本人から過去を聞いたと判断。姉が指輪を外したと文也の弁を受けて、ますます納得する千賢は問われるままに、小次郎が専務=社長ジュニア=一流大学卒業後アメリカに留学してMBAを取得=正真正銘のサラブレッドだと説明。頭は切れるはクールだわお金持ちだわ、『そりゃあもう大変な男だ』と夏生から聞いているのだろうと問われて武蔵は絶句。しかし小次郎はとっくに別れた相手であり夏生の心は『武蔵さんのもの』と言い残して千賢はトイレに立つが、そりゃあ『忘れられない人』だわなぁと納得する武蔵は、ビビル事はない、負けるな! と励ます文也に「有り難う。未来の弟よ!」と握手を求めてヤケクソ気味にビールを一気に流し込むと、負けてたまるか!! と自分に渇を入れた。
 一方、部屋で武蔵が集計したアンケート結果に視線を落とす夏生は『1年前のお前は生き生きしていた』と言う小次郎の声を回想。ミスをして飛ばされたとの事実を挽回するかの如くノートパソコンを開く一方、帰宅した武蔵は祭に小次郎帰国事件を報告した。

 自分よりも背が高くて小難しい顔。切れ長の目にスーツ着用で黒いハイヤーにのっていると説明して、それは格好良いのでは? と祭に促される武蔵は、アメリカでNBAのサラブレッドだと続けた。バスケの選手? MVPの間違いで野球選手か? 野球選手がスーツ着て夏生をハイヤーで迎えに来たのか? と突っ込みとボケを披露しつつ、仕事はサラリーマンなれど専務=次期社長=笑っちゃう程のエリートだと漏らす武蔵は、心配いらん! と強がるが、問題は夏生だと言う祭は「兄ちゃんは夏生さんを信じている」との弁に、忘れられないと泣いていた事をあげて、外した指輪などすぐにはめられる訳で、母親がふたりの仲を引き裂いた事を知らない小次郎にその事実を知られては絶対にいけないと指摘。夏生はそんな事は言わないとの返答に、それは解っているが粗忽者の兄がうっかり漏らしてしまうのでは? と心配する祭は、小次郎がその事実を知ればふたりはロミオとジュリエット状態に突入! 障害があればある程ふたりは盛り上がる訳で、間違ってもそんな不利になる情報を漏らすなかれ。みすみす敵が有利になる事は死んでもしてはいけない!! と念を押すが、兄ちゃんはそんな間抜けな事はしない、俺をかいかぶるなよ!? と言う武蔵に『見くびるなよ』だと突っ込む祭は、例の如く窓から「夏生さん、僕は信じてま〜す!」と吼える姿に、大丈夫なのだろうか… とため息を漏らした。『死んでも』とまで念を押すくらいだ、きっとバラしてしまうんでしょうなぁ…。
 そんな事件や叫びを知る由もない夏生は、パソコンに向かいつつ資料に記された小学生の如き『宮前武蔵』の文字に視線を落として幸せそうな笑みを漏らした翌日。広報部を訪れて部長に直接プレゼン資料を提出する夏生は、バス会社のプロモーションについて時間が欲しいのだと直訴。30分、いや10分で結構です! と訴える一方。重役を集めた会議室では小次郎が、売り上げ停滞の関連会社の合理化を提案していた。
 売り上げが停滞しているからこそ、積極的なプロモーションを打ち出すべきではないかと夏生がプレゼンを進める一方、合理化対象はビルメンテナンス事業、車体部品工場、路線バス事業の縮小あるいは撤退を提案する小次郎は、トップシークレットだと口止めを命じて会議を終えた。
 以前は企画開発部に居たと聞いてプレゼン要領の良さを納得する広報部長は、何故ムキになって直属上司を無視したプレゼンを試みたのだ? と尋ねるが、上司にバレた時の処分は覚悟の上だとの真摯な態度を受け止めて、企画書を預かると前向きに返した。
 その後エレベーターで小次郎と遭遇した夏生は心中穏やかではなく…。多忙を心配する秘書(古川理科)の手帳を覗き込んでスケジュール打ち合わせに余念のない姿を背中に感じながら、少し淋しそうにひとりエレベーターを降りた。
 その日の昼食時に、移動の件をバラした事を責められた究吾は、いずれ解る事だと弁解するが、千賢はそれよりも『あの秘書』が気になると発言。小次郎には秘書部長の岸原なる人物が居ながら何故ニューヨークからわざわざついて来たのか? との弁に、可愛らしい人だと究吾はリアクションするが『嘘ぉお〜!?』と女ふたりは声を揃える。俺も究吾に激しく賛成だ。
 ああいう清楚なのに限って裏でエグイ事をしていると言う千賢は、女には好かれないタイプだと夏生の賛同を得ると、小次郎の突然帰国も気になる所だと続けて、『僕ちゃん』=究吾に、何か聞いていないか? と迫る。何か事情を知っているのか? 焦る究吾は理由はどうでも良く、小次郎に頼めば夏生が企画開発部に戻れるやも知れず=また一緒に仕事が出来る事は喜ばしい事だと結ぶ。
 が、テーブルを叩いて冗談じゃない!! と立ち上がる夏生は彼の力を借りて戻る気は更々なく、そんな事を頼んだりしたら絶対に許さない! これ以上余計な事を喋るなかれ! と釘を刺した。
 その弁を受けて、もう夏生は武蔵のものだと言う千賢は指輪をしてない事を指摘。小次郎の事を全て告白したのだろうと言われた夏生は、もしやベラベラと喋ってしまったのか!? と驚くが、ふたりの交際にもっと驚く究吾の携帯が鳴ってしまい… あとで詳しく教えてくれと言い残す『僕ちゃん』は携帯に応じながらその場を去るが、武蔵が必死に小次郎の事を気にしないよう努力していたと聞いた夏生は、益々心を痛めてしまう。

 その夜。東西バス豊洲営業所の面々が期待と不安で見守るなかで、武蔵は夏生の携帯にコール。自室で電話を受けた夏生は、昼の件を気にして言葉に詰まるが、今度家に遊びに来ませんか? と、唐突な申し出に一瞬絶句するが、『やっぱり相手にされていない』と同僚&従兄弟・三上和馬(川端竜太)の声を聞いて、誘いを快諾。今度の日曜はどうか? と積極的に申し出てて電話を切ると、どこかに行くのか? と顔を出す文也に『祭の家に』とためらいがちに返した。
 祭の家ではなく武蔵の家だろうと微笑む文也は、一緒にどうか? とのお誘いに、根を詰めて描きあげたい絵があるからと辞退する一方、受話器を持ったまま厳しい表情で固まる武蔵は、心配そうに返事を待つ一同に、眼光鋭くVサインを送った。怖い…。
 一度の祝福を受けて、気合いを入れて出直すぞ!! と声をあげる武蔵は、MVPなんかに負けるかぁ〜とやる気を見せる一方、秘書と超多忙スケジュール打ち合わせを終えた小次郎は、別件で調べて欲しい事があると命じていた。
 負けてたまるか! と言いつつの武蔵が子供のお誕生会もどきの歓迎看板作成に励む一方、服選びに余念のない夏生は、スーツのポケットから件の指輪を発見。『メリークリスマス』と小次郎からプレゼントされたシーンを回想してため息を漏らしつつ、ケースに収めた指輪をドレッサーの引き出しに押し込む一方、『来てくれると言ってくれたのだ』と自分に言い聞かせる武蔵は、MVP登場の不安と戦いながら、ウェルカム夏生さん… と何度言葉にしながら千羽鶴を折り続けた。
 そして日曜日。『ウェルカム夏生さん』と書かれた看板が吊され子供のお誕生会のような装飾が施された三上家の食卓で『ウェルカム夏生さん』とそのまんまの台詞で歓迎の意を表す武蔵は、乾杯の音頭を取った。
 紋付き袴姿の信介、訪問着姿の和枝を自分の母親の弟夫婦だと紹介。同僚の成瀬浩(安藤亮司)と共に何故か駆け付けた所長・平岡由紀夫(小倉久寛)は、並んだふたりに紋付き訪問着の叔父夫妻では婚約発表と勘違いしたぁ! と場を盛り上げた。
 しかし話題は当然笹島コーポレーションに流れる訳で、笹島は『社長の名前』か? やら最近帰国した息子の専務がアメリカでMV何とかを取ったサラブレッドらしいとの発言に、夏生を気遣う武蔵は冷や汗ものだ。その為に所長と浩が来た訳か。
 MVPは野球だと突っ込む浩に『MBA=経営学修士』だと和枝がやっと誤りを正してくれて視聴者をホッとさせた所で益々夏生を気遣う武蔵は、早速のカラオケタイムを提案。準備良くマメカラを取り出す浩の前フリで『岬めぐり』を披露して何とか場を盛り上げた。
 そんなこんなでサクサクと歓迎会は進む訳で… 台所にて手土産の高級メロンを切り分ける和枝が、本当に感じの良い人だと評すれば、お兄ちゃんには勿体ないと同調する祭は、お約束通りに何か手伝いましょうか? と顔を出す夏生を二階の自室に案内した。
 狭い部屋なのでバイトで金を貯めてアパートを借りるつもりだと言う祭は、武蔵が怒るのでは? との指摘に、その通りでガキ扱いだと不満げに漏らす。が、可愛い妹が心配なのだと言う夏生は、所狭しの相撲グッズに流石相撲部だと納得。武蔵丸の大ファンで『武蔵』が付けば何でも好きなのだとの説明通りに並べられている『宮本武蔵』全集を手に取った。普段はマンガとスポーツ新聞しか読まないと言う祭は、巌流島の決闘? とのリアクションに『武蔵が小次郎に勝った』と反応! 小次郎の帰国を知ってしまった… と申し訳なさげな夏生に、兄は全然気にしていないとフォローを入れた。
 そして九官鳥の『九ちゃん』を紹介する祭は、バスの忘れ物で保健所行きを兄が引き取ったのだと説明。あのひとらしい… と微笑む夏生は『夏生さん、信じてます。僕は信じてます』と九ちゃんから武蔵の本心を聞かされて、益々心を痛めてしまう。

 同じ頃。車内で小次郎から命じられた件の報告を終えた秘書嬢は、その方とは特別な関係なのか? と秘書らしからぬ詮索してしまうが、当然ボスの返事がない事を確認。非礼を詫びて引き継ぎが終わったので明日ニューヨークに戻ると告げる秘書嬢は、1年間お世話になったと礼を述べると本日のスケジュールは全て終了。このまま帰宅で良いか? と尋ねられた小次郎が途中で降ろして欲しいと申し出る一方、三井家の歓迎会も無事お開きと相成った。
 文也とふたりで食べて欲しいと、玄関先で信介が自家製饅頭を手渡せば、平岡所長は豊洲営業所名物・桃缶の包みを手渡す訳で、ずっしり重い手土産は武蔵に持たせるとのお膳立てだ。抜かりなしって訳か。
 一方、居間で和馬&浩のレクチャーを受ける武蔵は『絶対にマンション前でバイバイしない事』『部屋に上がったらいきなりチュー』との弁に半信半疑の様子だが、そこにやって来た信介は『一気にプロポーズ』だと追い打ちをかける。
 俺が見たところ、彼女もそれを望んでいるとの弁に背中を押された武蔵は、ずっしり重い手荷物を奪い取ると「お世話になりました。失礼します」と訳の解らん挨拶を残して夏生と共に店を出て行く。が、すかさず舞い戻って『大丈夫か…』と心配そうな一同にガッツポーズを決めてヤル気を見せた。頑張って下さい。
 夜道を歩きつつ、同時に互いの名を呼んでしまい… 「けっ、けっ…」と言葉に詰まりつつ「けっこ… う良い人たちでしょう、みんな?」と無難にまとめる武蔵に、毎日あんなに暖かい人々に囲まれて暮らしている事が羨ましいと言う夏生は、正直自分が上がり込む事が不安だったと返答。いっその事ずっと上がり込んで戴いても、と言うものの語尾を車の騒音にかき消されてしまい… 今度は文也も一緒に来てくれれば祭も喜ぶとまたまた無難にまとめたところでマンション前に到着。
 明日はハイヤーではなくバスに乗りますか? と尋ねる武蔵は、返事を制して「待ってます」と結ぶと「信じて良いよ。私の事」と言って部屋に入ろうとする夏生に、桃缶10個の荷物が重いので部屋の『前』まで行くと申し出た。するとどうでしょう、そんなに食べきれないと笑う夏生は「食べてく?」と誘うではありませんか!! おいおいちょっとホントかよマジで!? 状態だが、文也も居るが… やめとく? と言われた武蔵は、驚きつつも『ペロっと食べてすぐに帰る』と大喜び!! 仲良くドア間に立った所に、もう帰ってくれ! と文也に追い出された小次郎と御対面と相成る訳だ。
 もう一度話がしたいと迫る小次郎は、何も話す事はないと言う夏生の隣に居る男は何者だ? と尋ねるが、姉貴には恋人が居ると言っただろうと文也が返答。名を名乗る武蔵は、バスの運転士である事を堂々と告げるが、恋人と偽る必要はないと取り合わない小次郎に呆れた文也は黙ってドアを閉めた。
 そして、どうしてお前がバスの運転手と一緒に居るのかも知っていると続ける小次郎は、データ管理部での仕事を調べたと告げると、車内の弁は全て嘘で子会社バス営業所に出入りして今まで手掛けた仕事は、アルバイトにでも出来るアンケート調査のみ。そんなどうでも良い事をする為に俺との結婚を断ったのか? 何故素直に状況が変わったと言わないのか? と迫った。
 黙っている事はない、思った事を言ってやれ! と声をあげる武蔵は、口を挟むなと言う小次郎に「いやです」と返答。仕事をしている夏生が好きなので、今の状況をそんな風に言うあなたが許せない! アンケートも大事な仕事だと言い返してやれ! と迫ると、商社の仕事を全然解っていないとの弁に、何も解らないと素直に認めた上で専務なれど人の日毎を大小で決めて良いものか? どうでも良い仕事など世の中にはない! と挑むと、もう良いからやめて欲しいと涙で懇願する夏生に『結婚を断った時のようにまた逃げるのか?』と凄い剣幕で言い出す訳だ。やっぱりね。
 そんなのは悔しい、本当の事を言ってやれ! と続けて「本当の事?」と返す小次郎に、あんたの母親が夏生を結婚相手に相応しくないと言いやがったのだ! 『こんなに素敵な夏生さん』の事を、両親が居ないので嫁がれては困るとあざ笑った上に手切れ金まで渡しやがったので、彼女は身を引いたのだ!! と真相をばらしてしまい…。「武蔵…」と制する夏生にまで「なんすか!?」と声をあげる武蔵と、衝撃の新事実に目を見開いて驚く小次郎。夏生を挟んで火花を散らす小次郎と武蔵で… 『バスストップ』第7話、end。

▲やっと3人が一同に介した第7話。ラストの武蔵の剣幕で『言っちまったぜぇ』のコメディ感が、一転超シリアスドラマに様変わりしてしまった。北原遥(星野真里)は先週で出番は終わったのかどうかは解らないが、それはそれで結構かとも思いつつ、謎の男・阿部究吾27歳が次週以降どう動くのかが興味深い。『小次郎の口利きで夏生が戻れば一緒に仕事が出来る』と言っても、ふたりの仲が戻れば夏生の壽退社は必至。『僕ちゃん』呼ばわりされても男27歳、理想の先輩と憧れの女性が結婚してくれれば、などとメルヘンな事を考えているとも思えず… なにがドエライ事を企んでいる事に期待したい。
 さて来週は、バス営業所を削減すると小次郎から聞いた夏生が驚く一方、ラーメン屋でウキウキと待つ武蔵は、僕の彼女はキャリアウーマンだと客に自慢。もう一度結婚を考えて欲しいと小次郎が夏生に迫れば、泥酔する武蔵は「小次郎は負けたんだぞぉ…」とゴミ収集場所に倒れ込む。パーティに出席した豪華ドレス姿の夏生は、タキシード姿の小次郎と良い感じで談笑。そして小さなダイアの指輪を購入した武蔵が、僕と、結婚して、下さい… とひとりプロポーズの言葉を呟いて… リストラされても花火師の道があるじゃないか!? と安心しつつ期待して待とう!


制作:フジテレビ/脚本:いずみ吉紘/プロデュース:栗原美和子・羽島健一/演出:光野道夫・武内英樹・西浦正記/選曲・辻田昇司/主題歌:Mr.children『NOT FOND』(TOY'S FACTORY)/オープニング曲『Pearl』Shlro(エクスタシージャパン)

構成・文/阪本 悠


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