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【出演】小谷夏生【なつお】(31)飯島直子/宮前武蔵(33)内村光良/阿部究吾(27)国分太一/宮前祭(19)内山理名/小谷文也(23)吉沢悠/史村千賢【ちさと】(30)網浜直子/北原遥(19)星野真里/三上和馬(26)川端竜太/成瀬浩(24)安藤亮司/三上信介(60)不破万作/三上和枝(55)鷲尾真知子/神部豊(38)長江英和/小林小百合(18)矢作美樹/夏生の母・高林由紀子/岸原隆司・佐々木勝彦/平岡由紀夫(50)小倉久寛/笹島小次郎(38)柳葉敏郎 ほか

最終話『最後の賭け!武蔵の号泣、涙の意味は…』
<9月18日(月)ヨル9:00〜10:09(69分スペシャル)フジ系>
脚本:いずみ吉紘 演出:光野道夫


 諦めた筈の恋心を引きずって暴走行為を重ねた宮前武蔵(内村光良)は東西バス・豊洲営業所の面々にまで迷惑をかけてしまい… キャンペーンポスター持参で駆け付けた小谷夏生【なつお】(飯島直子)の前で『もう二度と俺の前に現れないで下さい。今までありがとう御座いました』と自ら想いを断ち切った。
 営業所にひとり残された武蔵は『あなたの人生を乗せて走っています』とのキャンペーンポスターのコピーに目を留めて『バカな夢見ちゃったな』と小さく呟いた後日…。結婚式を2週間後に控えた夏生は、笹島小次郎(柳葉敏郎)を伴ってウェディングドレスを試着するものの、心ここに在らず状態。一方の武蔵は辞表を提出した。
 これ以上仲間に迷惑をかけられませんとの弁に、営業所の廃止はまだ決まった訳ではないと返す平岡所長(小倉久寛)は、暴走事件も幸い源俸で済んだと説得。この御時世では就職口がないと心配顔だが、自分は都会に向いていない事を自覚したので熊本に帰ると明かす武蔵は、営業所の一大事にひとり逃げ出すようで申し訳ない、と頭を下げつつ『東京の街を走るのは…』と口ごもって、彼女の事を想い出す? と辛そうな平岡に、『はい』とキッパリ返答。押し黙る仲間たちに、世話になった改めて礼を述べた。
 同じ頃。豪華な披露宴の打ち合わせを終えた小次郎から、母を呼ばなくても良いのか? と問われた夏生は、出席者リストの代議士や高級官僚等々の肩書きに目を留めて暫し沈黙の後に、母は行方不明であり、この結婚式はビジネスの場でもあるので… と返答。確かに大きな接待には違いないと恐縮して見せる小次郎は、会社の建て直しを心配する夏生に、米大手企業との合併を検討中だが自社株30%譲渡とのリスクを説明。取引は慎重を要する故に新婚旅行は暫くお預けとの弁を快諾して帰宅した夏生は、飽く事なくマンションにやって来た史村千賢【ちさと】(網浜直子)から、合併が成功して本社の景気回復がなれば東西バスの削減案は取り下げて貰えるのだろうか? と問いかけられた。
 何とも言えないがキャンペーンが成功して売り上げが向上すれば再考もありか? と返答。最後の仕事なので、それぐらい大きな目標を持って取り組みたいと続けて、その実武蔵の為では? と笑う千賢に、彼らの為に出来る事はこれぐらいしかない。だからこの仕事は成功させてみせると決意を述べた翌日。生き生きと打ち合わせをこなして指示を飛ばす夏生の姿を、『謎の助っ人』阿部究吾(国分太一)は惚れ惚れと見つめていた。千賢&究吾に活躍の場はあるのか?
 その夜。『熊本に帰る』と聞いて驚く妹の祭(内山理名)や、三上信介(不破万作)、和枝(鷲尾真知子)夫妻が必死で引き止めるなか、『田舎でも何処でも帰れば良い』と吐き捨ててその場を去って行く従兄弟の和馬(川端竜太)に返す言葉のない武蔵は、随分迷惑をかけてしまったのだと弁明。そんな事よりも、小谷文也(吉沢悠)には絶対に告げてくれるなと祭に釘を刺す武蔵は、夏生にだけは知られたくないのだと説明。これで良いのだ… と自分に言い聞かせて夕食を終えた。
 そして後日。文也に呼び出された祭はパリ留学を決めたとの告白に唖然! 前々からコンクールの主催者に渡仏を勧められていたが、迷った末に30日出発を決めて来たとの弁に言葉を失ったまま涙で帰宅。パリに行った方が勉強になる! だが2年も帰って来ない! それだけ才能が買われたって事!? と取り乱す様子に困り果てた武蔵は、行って欲しいのか否か? と尋ねるが、聞くだけ野暮だと自覚。とうとう兄妹揃って失恋か…と呟いて、幸せは無理して掴むものじゃないって事だ… と自分に言い聞かせた。『2年間の留学』と『結婚』は違うだろう!?
 同じ頃。せめて『愛する姉貴』の結婚式を見届けてから留学すれば良いものを… と漏らす夏生に、自分が口を出す事ではないが、母親には伝えたのか? と問う文也は、手紙で伝えたとの弁に、式には? と遠慮がちに尋ねた。
 式には呼べない… とか細い声に、来るのは会社のお偉いばかりか… と納得した翌日。営業所の和馬は、やり場のない思いで受話器を上げて、企画開発室の究吾にコールする一方、北原遥(星野真里)の見舞いに訪れた夏生&文也は武蔵が来ている事を知って思わず足を止めた。


 文也がスケッチブックにこっそり描いていた遥の肖像画を、退院祝いとして立体コピーして持って来たのだと説明する武蔵が、凄い美人に描けていると褒めちぎるわ、勿論本人の方がもっと美人だと持ち上げるわ、『やまとなでしこ』という言葉は遥の為にあるのだと、ちゃっかり次クールの番組名まで宣伝しての大サービスッぷりを物陰から見守る夏生を残して、文也は売店へと姿を消した。
 お馴染み信介手作りの饅頭をも振る舞う武蔵は、夏生からも退院祝いを貰ったと言う遥が履いているハイヒールに目を留めて暫し絶句。明るい声を取り繕って、やはり美人にはハイヒールが似合うと褒め讃えるが、そのハイヒールで先日失敗してしまったと続けて、『本当は俺の前ではハイヒールをぬいで欲しかった』と夏生に言ってしまったと告白。本当は『たまにはぬいで良いのでは』=たまには肩の力を抜いてホッとして欲しいと言いたかったのだが、7センチの差ばかりを強調してしまったのだと説明。つくづくバカだよなぁ〜 と結んだその夜。とあるクラブに究吾を呼び出した小次郎は、夏生が仕事を生き生きこなしており、今までにない程親身になっていたとの報告を受けた。
 多分、辛い思いをしてやっと掴んだ仕事であり、一度干された経験から切り捨てられる者の辛さが身に浸みて解ったのだろうと説明。何故最後にこの仕事を選んだのか? と質問したのだと続ける究吾は、『一番辛い時に自分を救ってくれたのがバスだったから』と答えを明かした後に、『武蔵が会社を辞めるそうだ』と究吾の電話を伝えた。
 夏生にその件を伝えて欲しいと言われたが、その気はない。僕が出しゃばる事ではないと続ける究吾に、何故俺に? と尋ねる小次郎は、自分でも良く解らないが伝えておくべきでは? と思ったのだと聞いて、即刻武蔵を呼び付けた。す、素早過ぎる!
 話しとは何ぞや? と問う武蔵は、会社を辞める旨を聞いた事、夏生には話していない事を告げる小次郎から『君の守りたいものは何だ?』と問われて戸惑いを見せた。
 俺の守りたいものは、以前に告げた通りに会社に他ならず。資本金800億、グループ企業含めて年商5兆の笹島コーポレーションを維持して行かなければならないとの弁に、小次郎の立場は大きな列車みたいなものだと例える武蔵は、凄く沢山の人の人生を乗せて走っているだと説明。あなたの列車は何千何万の社員とその家族の人生を乗せて走っているが、比べて自分は小さなバスであり、乗せる人数は桁違いに少なく馬力も桁違い。ぶつかりでもすれば一瞬でペシャンコだが、その代わりに停留所以外でも人を拾う事が出来るし、予定通りでなくても降ろしてあげられる。のんびりしているうえに乗り降り自由。人生なんて運行表通りに進まないでしょ? と投げ掛けて、僕のバスは運行表通りに進める必要がない。進めたくない。そう気付いたから辞めて田舎に帰る事にしたのだと結ぶ一方、帰宅した夏生は何故かハイヒールをテーブルの上に置いた。女の人は普通こんな事するんでしょうか?
 ハイヒールを見つめながら『たまにはぬいで…』と呟いて、外反母趾の足をさすりながら武蔵の笑顔を思い浮かべる一方、小次郎たちは場所を屋台に移した。
 7年前に企画開発室の後輩だった夏生は昔から仕事が出来たのか? との問いに、最初から仕事が出来る人間など居ないと返す小次郎は、人一倍負けん気の強い女だったと説明。『やっぱりなぁ』とリアクションする武蔵は、外反母趾で痛む足でハイヒールを履き続ている事、遥への見舞いも誰かに付いて来て欲しかったが、ひとりで行った事を羅列。そして母が入院している群馬の病院に連れて行くのも大変だったと聞いた小次郎は、『母は行方不明』『この結婚式はビジネス』と言われたシーンを回想。本当は絶対に仲直りしたかったのだと続けて『意地っ張りなおなご』=『暴れ馬』だと評する武蔵は、乗りこなすのは難しいか? との問いに、乗りこなす必要はなか! と返答。好きな様に走らせればよかとです。無理に乗ろうとすれば蹴飛ばされる。好きなように走らせれば… 暴れ馬ですから、乗りこなす必要なか… と酔い潰れる武蔵と別れた小次郎は、会社に戻ってキャンペーンポスターの『あなたの人生を乗せて走っています』とのコピーにため息を漏らした…。
 そんなこんなで2週間が経過。『ラストドライブ頑張って』とのリボンがかかった花束を受け取る武蔵は、最後の運行に出るべく平岡の点呼を受ける一方、鐘の鳴り響く教会でウエディングドレス姿の夏生は式の開始を待っていた。


 成田空港行きリムジンバス停で文也を見送る祭は、口止めされていたが武蔵が最後の運転をしている事を告白。『実は』返しで今日は姉貴の結婚式だと告げる文也は、お互いその旨を伝えようと提案。渋る祭に、お前が背中を押さなくてどうする? お節介はお前の取り柄だろう? と進言。これが最後のチャンスだ、こんなところに居ないで早く行けと続ける文也は、私もこれが最後のチャンスなのだと涙声の祭にキスをプレゼント! 帰って来るまで預かっていて欲しいとスケッチブックを託して、貰ったキーホルダーはずっと持っているから… と微笑んだ。おおッ、めでてぇじゃねぇか!!
 信介、和枝夫妻と遥までもが乗車してくれた事を喜ぶ武蔵が、ラストドライブのバスをレインボーブリッジに向ける一方、控え室で式の時を待つ夏生は一通の手紙を受け取った。ずえったいに母ちゃんからだぞ!!
 差出人の『母』の字を確認して開封。『手紙をくれてありがとう』から始まって結婚を祝福する言葉が続くが、実は夏生が報せる前に知っていたのだと記されているではないか! 
 実は手術の後、何度かバスの運転手=武蔵が見舞いに来た事を告げる母(高林由紀子)は、夏生の知人・宮前武蔵と名乗っていきなり現れた時はビックリしたが、人なつこくて良い方で『術後の不安も吹っ飛んでしまうくらい楽しい時間が過ごせました』と表現。その武蔵が結婚が決まった事と、結婚相手は褒め出したらキリがない程に素晴らしい人物で、身振り手振りを交えて説明。絶対に夏生は幸せになると満面の笑みで告げる武蔵は、『そうそう。あんまり一生懸命喋ったものだからお饅頭を喉につまらせちゃったりした一幕も』あったのだそうだ。こういっては何だが、かなりあざとい手紙を書く母さんだ。
 次に来た時はリンゴを持参した武蔵は、何でも結婚式はふたりだけで挙げるらしいと言い出し、小次郎は御両親を呼ばないようだと報告。何でもふたりっきりでラブラブっていうのが良いらしいと強引に結んだが、その時点で既に夏生からの手紙を貰っていたので、式に呼ばれていない私を気遣ってミエミエの嘘をついているのだとハッキリ解ってしまったと説明。『なんて暖かくって優しい人なんでしょう』と思い、その笑ってる顔を見ていたらふと気になって、『どうして私と夏生の為にそんなに良くしてくれるんですか?』と母は尋ねてしまったそうな。
 夏生は会社の恩人であり、僕たちを救おうとしてくれているとの返答に、『疑いの目を向けてしまったのでしょうか?』武蔵は慌てて、ホント言うとこっそり憧れてたりもしたんですと告白。『内緒ですよ、お母さん』と『何かを誤魔化すように笑いながら武蔵さんの剥いてくれたリンゴ、決して格好の良いものとは言えない形でしたが、とっても心の安らぐ味だったと思います』とまたまたクサく続ける母の手紙を読み進む夏生は、『最後に嫁いで行く娘へ、偉そうな事を言える立場では無い事は重々承知です。それでも一度だけ母親らしい事を言わせて下さい…』と涙声で読み上げた。そして『本当の幸せを見逃さないでください 母より』との一文を目で追う夏生の頬を涙がとめどなく濡らしたところに携帯が鳴った!!普通は電源切るだろうが、流石キャリアウーマンだな、夏生!?
 電話の主・文也は、まだ式が始まってない事を確認。今から俺は始めてのお節介をすると前置いて、武蔵が今日で会社を辞めて熊本に帰る。今、最後のバスを走らせていると告げると、ダメ押しで千尋が登場!! 武蔵からの最後のラブレターだと、新聞記事を差し出した。どんどん行って下さい!
 バスの運転手が指輪を募金箱に入れたが『My Cinderella』とのメッセージが刻まれていた事を告げる記事を示して、武蔵はきっとプロポーズしようとしていたと説明。『流石に恋のターミネーター』だと評して、本人が諦めても捨てられた指輪がまだ叫んでいると気障にしめる千賢が、このままで良いのか? と迫った所にやって来た係員が、式の時間だと告げた。もう決まりッスね。
 豊洲営業所に駆け込んだ祭は、無線に向かって走行中の武蔵に『今からお兄ちゃんに最後のお節介をする』と宣言。今日が夏生の結婚式だと告げて、平静を装う武蔵に、これが最後のチャンスだ! 『幸せは無理して掴むものじゃなか』などとと呑気な事では一生の宝物を逃してしまう! 一度くらい強引に幸せを掴んでも『ばちなんてあたらんとよ!』と渇を入れれば、『間に合うぞ!』と平岡所長の声も飛び込んで来る無線に、今は客を乗せての運航中だと返すものの、『後ろを見ろ!』との声に従って振り返れば、自ら買って出たのだという和馬が空のバスで接近! 客は任せてお前は教会へ急げ!! と平岡の声が響いた。


 乗り込んで来た和馬は、すぐに発車する旨を乗客に告げて、後ろのバスで早く夏生の元に向かうように指示。『7センチの差は大した事ではない』と遥、『男と女には見上げるも見下ろすもない』と信介、『それでも九州男児か!?』と和枝、『田舎に帰るなら連れて帰るくらいの根性を見せてみろ!』と和馬に叱咤激励されても散々迷った挙げ句に… ビルに掲げられたキャンペーン看板のコピー『運命のバス停で待ってます』に武蔵が目を留める一方、夏生は式を目前にして小次郎に何やら訴えた。はいはい。
 そしてとうとう意を決して立ち上がった武蔵は、教会に行ってかっさらって来い! との声に看板を見つめて『教会じゃない…』と呟きつつ『賭けてみる』と独白。乗客に向かって運転を替わる事を詫びながら、『大切な人が待ってくれているかも知れない』『これが最後の賭け』と宣言して、急ぎ後ろのバスに乗り込んだ!何が何でも事を起こすにはバスじゃなきゃダメなのか。
『運命のバス停』とのキャッチコピーに『あなたの人生を乗せて走りたくなりました!』と雨の夜に宣言したシーンと『僕を好きになって貰えますか?』と告白したシーンを回想。バスをビュンビュン飛ばして『中央駅北口』に到着! 夏生の名を呼ぶが、その姿は見あたらず… 『CMのあとはいよいよクライマックス』とのテロップが虚しく画面に現れた。『……』
 そんなこんなで『運命のバス停』で待つものの、夜になっても夏生は現れず… 結局最後はお前とふたりっきりになってしまった、とバスに語りかけて、本当はもうひとり乗せたかったのだが… と悔やむものの、時既に遅し。今まで御苦労様… と大好きなバス君に挨拶して営業所に戻ろうとしたところ… バスのライトが次々に点灯する“怪奇現象”に見舞われた武蔵が目を凝らすと… そこには夏生が立っている訳だ!!引っ張り過ぎだ。
 なにゆえ? との問いに、『やっと解ったと』口を開いて、シンデレラは王子様と結婚して幸せになりました… でもそれはおとぎ話なのだと語る夏生は、それで終わりの人生など私には要らない。何故なら私の人生はそこからもずっとずっと続いていると説明。あなたが以前、私の人生を乗せて走りたいと言った際に、私は『自分の足で歩いて行く』と答えた。その気持ちは今でも変わらないが、でも本当は、疲れた時にハイヒールを脱いでも良い場所をずっと探してたのかも知れない… との告白を受けた武蔵は、「僕のバスに乗ってくれますか? あなたと僕の… ふたりの人生を乗せて走りたくなりました」と申し出た。  そして、黙ってハイヒールをぬいだ夏生と同じ目線で見つめあって、ポケットから件の指輪を取り出した武蔵は、新聞記事を見た信介や営業所の仲間がみんなで受け取りに行ってくれたのだと説明。だからこの指輪には俺の沢山の仲間や家族の暖かい愛が詰まっているのだ。人はひとりじゃ生きて行けない。ひとりぼっちでは歩いていけないから… と続けて、指輪を貰ってくれますか? と迫ると、黙って差し出された左手薬指に、指輪をはめる事に成功した!!良かったね。
 一方、何故夏生を行かせてしまったのか? と尋ねる究吾に、俺の列車は大きすぎて自由が利かないと返す小次郎は、あいつには好きなように走らせてやりかたかったと結ぶと、ハイヤーを回すと言う秘書の岸原隆司(佐々木勝彦)を制して、重役のハイヤー制度は今日で廃止と宣言。そういうところから切り詰めて行こうと感心な心がけで『バスに乗ってみようと思う』と究吾を誘う小次郎を、岸原と千賢は頼もしそうに見送った。
 そして武蔵の頬に軽くキスをプレゼントした夏生は、ハイヒールを拾って早くバスを運転して欲しいと促して、ふたりは車内へ。何故バス停で待っていなかった? との問いにあれは単なるキャッチコピーだと返答。またまた、照れんでよかたい〜 照れてないでしょう! などとやりあいつつの後日。ふたりのささやかな結婚披露パーティが行われた。
 祭が文也からのエアメールを嬉しそうに披露。乾杯の音頭をそっちのけで鳴りだした携帯に夏生が応じる一方、大手企業との業務提携成功を報告する小次郎は、東西バスを初めてとする子会社の削減案全てを取り下げると宣言。乾杯が無事終わってウェティングケーキならぬ巨大なウェティング饅頭!? が運ばれた所に究吾&千賢が駆け付けた。
 饅頭カットの儀を無事済ませたふたりが、饅頭を頬張りながら甘い〜い笑顔で見つめ合って… 『バスストップ』最終話、The end。
 
▲饅頭カットねぇ〜 とため息が漏れる最終話。常に貸し切り状態のガラガラバスや巨大なウェティング饅頭がドラマ全体の大味さを象徴していたとはチト言い過ぎやも知れずだが、大甘は巨大饅頭の餡だけで充分。本当に仕事が出来るキャリアウーマンは7センチのハイヒールなぞにプライドを持たないのでは? とは男の見方なのだろうか。ま、全12話を通して夏生が仕事の出来る女との描写はなかったので、その部分だけはシュールだったのかも。しかし『キャリアウーマン』だ『結婚か仕事か』と言いながら最終回でいきなり『暴れ馬』ねぇ。19歳の祭と23歳の文也が一応リップチュ〜なのに、31歳の夏生と33歳の武蔵がほっぺたチュ〜とはこれ如何に? 夏生の台詞でフォローしていたが、このふたりには最後までリアルさが感じられなかった。なんとなれば武蔵はベットの中でもレストランでナイフとフォークが使えない然としたコントを演じそうなリアリティの無さが最後まで残った。しかし『CMのあとはいよいよクライマックス』との字幕が入るくらいなので、バライティ番組のドラマパートノリで観て下さいという番組だったのだろうか? 無理な深読みをすれば武蔵を応援し続けた千賢は『玉の輿に乗らせてなるか!』との女の本音を垣間見る事が出来るが、予想通りに最後まで意味の無いキャラだった究吾にはマジで同情してしまい… 『世の中、何が起こるか解らない』と痛感させて戴いた次第だ。
 と人生の機微を感じつつも『萬年テレビ亭・バスストップ』にお運び戴いた皆様には本当にありがとう御座いました。次期クールのラインナップは追ってアップ致しますので、金曜曜更新の『愛をください』の最終回と、次期クールの『連ドラ定食』にも是非ともお運び戴けますよう、心からお待ち申し上げております!

制作:フジテレビ/脚本:いずみ吉紘/プロデュース:栗原美和子・羽島健一/演出:光野道夫・武内英樹・西浦正記/選曲・辻田昇司/主題歌:Mr.children『NOT FOND』(TOY'S FACTORY)/オープニング曲『Pearl』Shlro(エクスタシージャパン)

構成・文/阪本 悠

【「バスストップ」バックナンバー(第1話〜第6話)
【「バスストップ」バックナンバー(第7話〜)




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