Back Story: 7 ・ 8 ・ 9 ・ 10 ・ 最終話 ・ ・ 1〜6
|
第10話『最後のチャンス』<9月7日(木)ヨル10:00〜10:54 フジ系> 脚本:三谷幸喜 演出:田島大輔
<出演>暁仁太郎(41)役所広司/大山忠志(25)香取慎吾/鴨田額蔵(41)金田明夫/川北義助(33)梶原善/琴井悌三(33)池田成志/斎藤礼・八嶋智人/玉塚裁判長・伊藤正之/暁尚子・キムラ緑子/山根房吉・石井康太/林八郎・松谷賢示/宮田音弥・赤坂七恵/蟇田・温水洋一/毛野智光(39)山寺宏一/大山節子(60)白川和子/琴井悌一郎(44)寺尾聰/安西景虎(47)國村隼/網干頼母(55)津川雅彦/犬塚信乃(33)鈴木京香 ほか
用意したメモを差し出して、今言った事が書いてあるので読み上げて欲しいとの申し出に、県側の弁護士斎藤礼(八嶋智人)が異議を申し立てるが、眼光鋭く制する安西は『先方が金を払いフナムシに引き取って貰った場合に限りそれはゴミと呼ばれる』と余裕で読み上げた。そしてあるルートからフナムシ側の金銭出納帳を入手したと言う仁太郎は、昨日侵入者によって村長のデスクが荒らされたと説明してフナムシサイドをニタッとさせる。が、前もって別の場所に移しておいた為に難を逃れる事が出来た! と出納帳を高らかに掲げると、傍聴席の鴨田は隠し持っていた出納帳を確認。白紙の隅に悌一郎画伯による『気を付けダルマ』のパラパラ漫画が書かれた偽物と気付いて頭を抱え込む様子を確認する安西は、本物かどうか解ったものではないと動揺。金属片を運ぶトラックはフナムシ所有のものか? と確認を取って、出納帳によると運搬費として扇谷工業から毎月500万円が支払われている事をあげて、100トンを1トンにつき100円で買っているとの証言通りに出納帳に記載されていると説明した上で、差し引き1トンにつき5万円の計算になると指摘。帳簿上では金属片が1トン運ばれる度に4万9900円の利益を得ているということになる。つまり扇谷工業は金を支払って金属片を引き取って貰っている事になる! と結ぶ仁太郎は先刻のメモを再度読み上げるよう差し出すが、斎藤弁護士の『異議アリ』を受けて『〜それはゴミと呼ばれる』と決め倒した。
親不孝もいい加減にしなさい! と声を震わせる母・節子(白川和子)は、今でさえ近所から『次男坊は社会派ぶっていい気なものだ』と陰口を叩かれているのだと訴えて、社会派って何だ? 意味解らん! と呟く忠志は、これ以上肩身の狭い思いをしたくない! との弁に自分ひとりが原告団に参加すると宣言。部屋を出て行く後ろ姿に『おい、忠志君』とクサい芝居の仁太郎が、彼はこの村が好きなのだと諭して節子のクラスにビールを注ぐ一方、口ではああ言っているが本当は嬉しいのだと語る長男氏は、ようやく打ち込めるものを見つけたのだと喜んでいるのだと説明。弁護士になるだと節子が言っていると聞いて、「妄想膨らんでるよ…」と脱力する忠志は、次回公判の証人席で仁太郎から『原告団参加の理由』を尋ねられた。
そして忠志の家で出すゴミが何処に運ばれているか? と迫る網干は、富増村周辺のゴミは県北外れのゴミ集積場に運ばれている事を『知らない』と確認。そのゴミ集積場も山を切り開いて作られた事をも御存知なかった? と迫ったところで『異議アリ』と立ち上がる仁太郎は『今のは誘導尋問だ』と訴えるが、これは誘導尋問ではない! 法廷用語の使い方も解っていない。法律に対してあまりにも無知、法廷のしくみすら解っていないのでは? と畳みかける網干は、裁判長の左右に座っている裁判官を指して、裁判長の次に偉いのはどちらか? 向かって右か左か? と迫った。緊張のうちに『左』と応える仁太郎に『向かって左はこちらですよ』と迫り『向かってならば… 右だ』と言い直す仁太郎に『左』で正解。これが『誘導尋問』なのだと説明して『弁護士気取り』もいい加減したまえ! と声を上げる網干は『いくら本職の俳優』なれど『弁護士になり変わって』法廷で渡り合える筈がないと暴露。凍り付く悌一郎に、本気でこの裁判で勝ちたいのならば今すぐ『本物の弁護士』を雇う事をお薦めしますと進言して『以上』と結んだ。なかなかお見事だ!
▲正直に言って初めて『面白い!!』と膝を打たせて戴いた第10話。だが時既に遅しで来週は最終回。せめて折り返しの5話〜6話くらいからこのペースとクオリティだったら… といち視聴者として残念な事このうえないっス。安西のエピソードも『誰も気付かない』以外は実に良く出来ており、國村隼氏の芝居も『見せ場』のダルマ池は勿論、その後の法廷シーンは本当に素晴らしかったの一言! 長年の國村ファンとして実に嬉しい限りだった。網干こと津川雅彦氏の法廷シーンも圧巻! 音楽の如く台詞を操る技に拍手を贈りたい。余計な事と知りつつひとことお許し戴きたいが、第10話を観て、悌三役に三谷組常連の『オデコ』な俳優氏を重ねてしまった次第だ。 |
|
第9話<8月31日(木)ヨル10:00〜10:54 フジ系> 脚本:三谷幸喜 演出:河毛俊作
<出演>暁仁太郎(41)役所広司/大山忠志(25)香取慎吾/鴨田額蔵(41)金田明夫/川北義助(33)梶原善/琴井悌三(33)池田成志/斎藤礼・八嶋智人/玉塚裁判長・伊藤正之/暁尚子・キムラ緑子/山根房吉・石井康太/林八郎・松谷賢示/宮田音弥・赤坂七恵/蟇田・温水洋一/毛野智光(39)山寺宏一/天馬金吾(63)麿赤児/琴井悌一郎(44)寺尾聰/安西景虎(47)國村隼/網干頼母(55)津川雅彦/犬塚信乃(33)鈴木京香 ほか
その日、村長室で仁太郎がもの凄く格好良かったと感動する信乃は『テレビドラマを観ている』ような感じだったと例えると、そいつは観たい! と言う鴨田額蔵(金田明夫)は、一緒に来れば良いという忠志のお言葉に甘えて、仕事を休んで行ってみるかと身を乗り出した。
残念ながら今朝ほど不慮の事故でこの世を去ったと裁判長に訴えるものの、満足に食事を摂れなかったので餓死したのでは? 死にかけていたから食べられなかったのでは? との鋭い突っ込みに「生前は元気だった!」と狼狽える仁太郎は、ならば何故死んだのだ! と問い詰められて、ゴキブリと間違えて叩き潰された! とやむなく真実を告げるや、傍聴席の信乃は顔を隠してその場にうずくまった。
まだ解らないのか? 暁先生は全身全霊を賭けてこの裁判を戦うつもりでいる。何故ならば先生はこの村を大変愛している。第二の故郷とまで思うと同時に信乃との新しい生活もあり… その思いはもはや代理人の域を越えた!! とブチあげる毛野は、先生は代理人と呼ばれるのが嫌だった。だから敢えて当事者のひとりとしてこの裁判に臨む道を選んだ! と持ち上げきった所で「そんな弁護士居る訳ない!!」と悌三の叫びが視聴者を現実世界に引き戻す。そうだそうだ!
現場に駆け付けた信乃と忠志は、押し寄せるマスコミの前でボコボコに殴られた義助が連行される様子を目撃。村は益々悪者扱いだと言う悌三は、裁判に勝つ見込みは、ない!と断言。村はオシマイだ〜 と聞いて顔色を失う信乃は急ぎ家に引き返すと、薬箱を漁った。思い詰めた表情で車を走らせる信乃と入れ違いに戻って来た忠志は、部屋に散乱する薬箱の中身に唖然!
▲偽弁護士がバレたお陰で入籍が決まった第9話。そんなに努力しているとも思えない仁太郎ばかりが幸せになって良いものか!? と思いつつ、信乃のキャラが素晴らしく良い女性とも思えないので「ま、いっか!」てな感じ。似た者夫婦じゃないでしょうか? 悌三も含めての信乃争奪戦だったらしいが、「ふたりで八王子に行こう」発言以降は仁太郎を疑うばかりの悌三では、やはり忠志にしか同情出来ないよなぁ…。が、しかし法廷での網干の活躍は文句無しに面白かったので今後も期待したい。 |
|
第8話<8月24日(木)ヨル10:00〜10:54 フジ系> 脚本:三谷幸喜 演出:田島大輔
<出演>暁仁太郎(41)役所広司/大山忠志(25)香取慎吾/鴨田額蔵(41)金田明夫/川北義助(33)梶原善/琴井悌三(33)池田成志/斎藤礼・八嶋智人/玉塚裁判長・伊藤正之/山根房吉・石井康太/林八郎・松谷賢示/宮田音弥・赤坂七恵/蟇田・温水洋一/毛野智光(39)山寺宏一/天馬金吾(63)麿赤児/琴井悌一郎(44)寺尾聰/安西景虎(47)國村隼/網干頼母(55)津川雅彦/犬塚信乃(33)鈴木京香 ほか
一方の犬塚家では風呂上がりの毛野が、石鹸を持ってきていないと言う蟇田に快く青い石鹸箱を渡して、居候同士協力し合おう! と士気を高めて部屋に戻った。早々に寝こけている仁太郎の足にけつまずきつつ、毛野の枕元に置かれた手荷物に着目。何やら不穏な気配に眉をひそめた…。まともなのは毛野だけだな。
奴らが度肝を抜かす顔が早く見たいと言う安西と共に車に乗り込んだ網干は、鴨田に交渉決裂を告げて「例の手筈で」と告げた。電話を切った鴨田が再び受話器をあげると、荷物を抱えた蟇田がコソコソと犬塚家を後にする姿を発見した信乃は、何処に行くのか? と声をかける。が、脱兎の如く逃げ出す蟇田を追うものの… 見失った信乃は山根房吉(石井康太)たちに協力を要請。しかし、巧に身を隠す蟇田は、軽トラックでやって来た鴨田の手引きでまんまと一同の前から姿を消してしまった。
負けると決まっているのか!? と吐き捨てる仁太郎に、この期に及んでまだ減らず口を… と益々興奮する網干は、お前たちに勝つ目は一体何処にある? 私と渡り合えると本気で思っていたのか? 身の程を知り給え!! それでも戦うと言うのなら良いだろう。君に経緯を示して君自身の決め台詞をそっくりお返ししよう。法廷でぇ! 会おうぅ〜!! と絶叫。安西は自失茫然、フラフラと立ち上がって部屋を出ようとした仁太郎は、酒宴のグラスふたつの隣に来客用のティーカップを発見! 隣室で様子を伺っていた蟇田は息を飲んだ。
▲網干頼母55歳が大暴れの第8話。何とか周囲に助けられて裁判に踏み切った次第だが、『人間界の常識をはみ出し』過ぎたいい加減さと幼過ぎる仁太郎のキャラにはどうにもこうにも…。いくら法廷出頭を義務付けられるとは言え、著名15人の中心メンバーが『川に海魚』のヤラセ3人衆とスナック『村雨』のお姉ちゃん・宮田音弥(赤坂七恵)とは、どうしたものでしょう。あの歓迎パレードは一体何だったのだろうかと思いつつ、本当にいい加減な村民たちの為の裁判なのか? と頭を抱える次第だ。 |
|
第7話『仕掛けられた罠』<8月17日(木) ヨル10:00〜10:54 フジ系> 脚本:三谷幸喜 演出:中山高嘉
<出演>暁仁太郎(41)役所広司/大山忠志(25)香取慎吾/鴨田額蔵(41)金田明夫/川北義助(33)梶原善/琴井悌三(33)池田成志/山根房吉・石井康太/林八郎・松谷賢示/宮田音弥・赤坂七恵/蟇田・温水洋一/毛野智光(39)山寺宏一/天馬金吾(63)麿赤児/大山節子(60)白川和子/琴井悌一郎(44)寺尾聰/安西景虎(47)國村隼/網干頼母(55)津川雅彦/犬塚信乃(33)鈴木京香 ほか
『琴井事務所顧問弁護士作画』の本物バージョンと比べて、全然違う事を指摘。悌三が仁太郎を『偽弁護士』と疑うが、この絵も『先生一流のジョーク』だろう? と不安ながらも同意を求めるが、
うつむく八郎たちに、魚屋で仕入れたのか? と迫って「どう見てもカツオで鯖の姿も見える」と毛野が手にする写真を覗き込んだ信乃は「何で川にカツオがいるの、そして鯖も!?」と声をあげれば、こんな事をやっても何の意味もない事が解らないのか!? と仁太郎に胸ぐらを掴まれた房吉は、驚きの声をあげる。
兄貴、早まるな! と口を挟む悌三は、こいつの言葉を信じるのか? と一同に矛先を向けて、こいつは『煎餅屋だけに裏表のある人間だ』と迫れば、お前がそんな事を言ったのかと仁太郎は納得。自分とて富増の人間であり一生裏切り者では終わりたくない! と訴える蟇田が、仕事を捨てても証言してくれる覚悟だと忠志が続けば、これが先生の言う保証だと信乃が結ぶ。
▲やっと訴状提出に漕ぎ着けた第7話。現実的には思い立ってからこのくらいの期間で提出されれば早い方だと想像するが、ドラマ的には「長かった〜」というのが正直な感想だ。『JAC』出身、目玉焼きにラー油、川に鰹や鯖、『煎餅屋だけに裏表がある』と、急に三谷幸喜氏らしいギャグが炸裂したので、ファンの方は大喜びか? 八郎役のいきなりフィーチャーには唐突感が否めなかったが、山に囲まれた田舎町で鰹を丸一本仕入れてた努力に免じて良しとするか…。節子は第1話から咳き込んでいたが、長期に渡って毎晩寝ながらクラッカーを喰らうわ、平和な村とはいえ深夜にジョギングに出るわ、原稿では割愛したが忠志の兄がいきなり登場するわ… 結構大山家も胡散臭い家だ。
|
|
構成・文/阪本 悠 【ご意見・ご感想はこちら】 |