「結婚を考えた相手はいたけれど…」
 たいていの30代シングルたちは、これまでにいくつかの恋愛を経験してきている。だとしたら、そのつきあいのなかで結婚を考えたことはなかったのだろうか。残念ながら私自身は、あまり結婚を意識してつきあったことがないので、具体的に結婚を考えたことは一度もないのだが、みんなはどうなんだろう?多くの人が最初に結婚を意識するという、25〜26歳の頃、決まった恋人がいたとしたら、その相手との将来を考えていたとしても不思議はない。もしかしたらとんでもないドラマがあったりして。そんな好奇心丸出しの気分でアンケ−トをのぞいてみると、けっこう興味深い結果が出ていた。
 予想どうり、男女ともに過半数の人が「今までに結婚を考えた相手がいた」と答えている。しかも女性は90%という恐ろしい数字!ひえ〜、みんなちゃんと結婚について考えてきてるじゃん。今になってあれこれ考えてる私って、もしかしてめちゃくちゃのんきなヤツかもぉ?!とひどく感心してしまった。でも、それならなおのこと、なんでその時に結婚しなかったのだろう?その理由がますます気になってくるではないか!?


Q1.今までに「この人と結婚しよう!」と
思った相手はいましたか?
1人いる:32%、2人以上:25%、
いない:29%、無記入:14%(男性)
1人いる:71%、2人以上:19%、
いない:10%(女性)

 結婚を考えながらも実際にはしなかった理由は、大きく分けて2つのパタ−ンに分かれていた。そのひとつが、「その相手で本当にいいのか思い切れなかった」というものだ。
 「彼女は同じ職場の同僚。優しくて子供好きで理想的な人だったが、親に会うタイミングを逃してしまいダメになってしまった。あとから考えれば、『これからもっといい人が現れるのでは?』という気持ちが無意識にあったような気がする」(34歳/証券会社)
 「まだ早いと思った」「若すぎて踏み切れなかった」というのは男性に目立つコメント。女性のほうは、経済的なことや、相手の性格や人生観に疑問があって、悩んでいるうちにうまくいかなくなった、というようなケ−スが多いようだ。自分の気持ちがまとまらずにダメになってしまった男性と、相手のことを見極めた上でGOサインが出なかった女性。ここでも男女の観点はズレていて、おまけに相手のことまで目がいかず、自分のことを真っ先に考えてしまう男性は、何だか少し情けなく思えてしまう。

 いつか既婚の男友達が、「30過ぎて独身の男って、優柔不断なヤツが多いよな」と言っていたのを思い出し、彼の見解はなかなか鋭いところをついていたのだなぁ、とこの結果を見てうなずいてしまった。
 恋愛はできるけど、人生を考えた深いつきあいには二の足を踏んでしまう30代シングルたち。それを考えるときに浮かんでくるのは、『恋愛と結婚は別なのだろうか?』という難問だ。私たちはそれを否定するほどもう子供ではないけれど、別ものだと割り切れるほど大人でもない。好きなだけでは生活していけないこともよくわかっているし、逆に気持ちがないのに一緒にいることのつらさも知っている。だからこそ、どちらにも傾けずに現状維持の姿勢をとってしまう方法を選んでしまうのかもしれない。

Q2.その相手と結婚しなかった
理由はなぜですか?



「そのつもりだったけれど…」

 もうひとつのパタ−ンは、「こちらはそのつもりだったのにフラレてしまった」いわゆる失恋のケ−ス。こちらは自分の意思で別れていない分だけ、それ以降の恋愛に少なからず影響を与えてしまっていることも少なくない。
  「つきあって5年、そろそろプロポ−ズされるかな?と思った頃に、別れを切り出された。それ以来、誰とつきあっても『またフラレるのでは?!』と怖くなって自分が出せず、結局長続きしなくなってしまう。このまま一生ひとりなのかと思うと、不安で仕方がない」(31歳/銀行員)
 失恋によって痛手を受けることに男女差はないようで、こういったコメントは男女ともにいくつか見受けられた。しかも、その相手との将来を具体的に考えていた場合は、なおさら深い傷を負ってしまうもののようだ。

 かくいう私も、20歳そこそこでなくした恋を何だかんだ10年以上、ひきづっていた実績(?)があるので、この気持ちは痛いほどよくわかる。もちろんその間、新しい恋を何度もしていたにもかかわらず、その傷が癒やされことはなく、むしろそのコンプレックスが新しい恋の行方を阻む、一番の原因にさえなってしまっていたものだった。

Q3.今つきあってる人はいますか?
いる:39%、いない:61%(男性)
いる:48%、いない:44%、無記入:8%(女性)


Q4.やっぱり恋愛と結婚は別だと思いますか?
はい:46%、いいえ:11%、わからない:43%(男性)
はい:30%、いいえ:7%、
わからない:60%、無記入:3%(女性)
 たしかに一度でも相手に拒否されたことがあれば、人はつい臆病になってしまう。また同じように悲しい思いをするくらいなら、誰ともつきあわないほうがラクだと思ってしまうこともある。それでもどこかでその怖さに打ち勝って、もう一度誰かに心を開かない限り、ツライ思いをかき消すことはできないのだと思う。「どうせ私なんて…」と卑屈になったままでは、いつまで待っても自分にふさわしい相手は現れない。どんなに怖くても、「次に出会う相手は前の相手とは全然別な人間だ」ということを忘れずに、生身でぶつかっていくほうが幸せな出会いは近づいてくるような気がするのだ。

 この原稿を書いているせいか、この頃私は結婚を決めるポイントについてよく考える。自分なりの条件をあげようとすると、どうしても「私と心の手がつなげる人」などという抽象的なことばかり浮かんできてしまう。でも、こんな条件ばかりでは今ひとつ具体性がなさすぎて、もしそういう相手が現れたときにきちんと判断できるのか、かなり心細い。そこで、つい最近結婚が決まった男性にこの質問をぶつけてみたところ、「彼女となら何があっても乗り越えていけると思うから」との答えが返ってきた。とても説得力のあるその答えに、いったいいつになったら、そんな境地に達することができるのだろうか、と若輩者の私はただただうなずくばかりだった。


次回最終回(12月27日更新)へつづく。

取材・文/kako
撮影/ハヤシヒロシ

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