第1回「昭和レトロ商品博物館」青梅市昭和B級文化研究家の串間努氏コレクションパッケージが貴重

昭和B級文化研究家の串間努氏コレクション
展示物はお菓子、歯磨き、ジュース、薬などのパッケージや駄菓子屋のおもちゃなどがギッシリと並ぶ。この大半のものは「日曜研究家」という雑誌で有名になった昭和B級文化研究家の串間努氏コレクションだ。氏が集めたものの展示場所を探していたところ、ちょうど、この博物館ができるというので、話はトントン拍子で決まったという。串間氏はこの建物を大いに気に入り、一時は2階に住みたいと本気で言っていたそうである。

展示物を詳しく見てみよう。入り口を入ってすぐ右側に展示されているのが缶ジュースだ。日頃、見なれているはずの缶ジュースだが、こうして改めて見ると、実に様々な種類があることに驚かされる。古い人にはちょっと理解できないかもしれないが、若い連中にはこの缶ジュースコレクションは人気があるようだ。いち早く、雑誌「GON!」などで知られる缶ジュース研究家の清水りょうこ女史が訪れ、1点1点写真を撮っていったそうだ。これには、館長の横川秀利さんも「世の中にはオヘンナシがいっぱいいるんだねえ」とびっくり。オヘンナシというのは青梅弁で「好きもの」「変わり者」のことである。

でも、前掛けをして、帳場に座りそろばんをはじくふりをする横川さんも立派なオヘンナシだと思う。今年で10回目になる毎年11月開催のアートフェスティバルだって、アラーキーのSMチックな写真展やったり、江戸川乱歩展やったり、で、今度はこの「レトロ博物館」、相当なオヘンナシじゃないでしょか。
実は、この博物館は国と東京都からの補助金で行われる商店街等活性化先進事業(空き店鋪対策)。つまり、中心部の商店が空き店鋪になることにより殺風景になり、沈滞ムードになることを避け、もっと商店街を盛り上げようという事業なのだ。そう、その商店街の活性化を狙ってこの「博物館」を企画したのが横川さん、ただのオヘンナシではないのである。

また展示物に戻ろう。左側にあるケースにエレキットがあった。昭和30年代生まれの人にはヒジョーに懐かしい電気おもちゃ?だろう。ゲルマニウムラジオや電蓄など色んな種類の電気ものを配線して作る遊びで、半田など使わないので、何度でもバラしては簡単にレゴ感覚で作れるのが特徴。ま、これで遊びながら電気製品の仕組みがわかるはずになるのだが、僕はこれで遊んでたけど、全然、電気的なことには強くな らなかったなあ。

水飲み鳥。水をあげるだけで永久的?に動き続る昭和30年代を代表するチープなB級おもちゃ。よく、病院の待ち合い室、それも個人病院などによく飾ってあったっけ。今でも、「王様のアイデア」で売っている。

薬のコーナーを見てみよう。ケロリンやら富山の薬売りがよく持って来たものがズラリ。これらはネーミングと絵が面白い。オブラートも最近なぜか置いている家が少ない。ウチの親父は今でも薬を飲む時、オブラートがないと飲めないと大騒ぎする。近頃、あまり使われないと知って、「じゃ、みんなはどうやって薬を飲んでいるんだ! 」と目を丸くしていた。

風邪のマスクのパッケージの女性も男性も異様に怪しい。これじゃ、犯罪者だ。その割に「さゆりマスク」って”愛いらしいネーミング”が笑える。また、資生堂の殺虫粉というのがレア。資生堂が殺虫剤を作っていたというのは、今ならイメージ悪くて公にしたくないだろう。蠅取り紙も珍しい。今でも田舎のお店に行くと天井からぶら下がっているんだろうか。ネーミングのリボンハイトリ紙がおかしい。昔の人は「このゴマのハイ!」なんて言ってハエをハイなんてナマっていたっけ。それをまんま商品名にするとこがイイなあ。

   
本博物館の目玉がこの4畳半だ。生前、この家の持ち主のおばあさんが使っていた場所だ。ちゃぶ台も帳簿机もタンスなんかも本物。「この博物館のために作ったものじゃないところがいいでしょう」と横川さん。

14インチ白黒TVはさすがにおばあさんのものではないが昭和40年代風の冷蔵庫は彼女が使っていたものだ。この4畳半は催しものによって色んな部屋に化ける。例えば、小津安二郎展の時には「東京物語」のローアングルの部屋、長谷川町子展なら「サザエさん」の部屋」に変わるというわけだ。うーん、あったまイイなあ。

で、今はなぜかアラーキー撮影の色っぽい写真が飾ってあるので、部屋もなんとなく淫微。でも、その写真もさりげなく置かれていて違和感はない。これが青梅の意外にトンガった感覚なのかもしれない。

奥にはギャラリーがある。取材時には「青梅の昭和を撮る写真展」が開かれていた。また、その隣のブースでは国産のカメラを700台集めた近藤護さんの展示即売中だった(2/13終了)。今までに「きいちのぬりえ展」「柳原良平作品展〜アンクルトリスとその時代」など同館ならではのラインナップを展開している。

  
と、博物館を一通り見終わったら、レトロなお土産を物色しよう。グッズ販売コーナーでは鉄腕アトムのブリキのおもちゃやブースカなどのソフビ、映画看板絵葉書、お懐かしや・松山容子(今や琴姫七変化を知ってる人って少なくなった)の絵柄のボンカレーも買えちゃう。
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